第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第19話 控え室にて
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「あの〜あたしたち、トーナメントに出たいんですけど、いいですか?」
予選受付のNPCの女性に、トーナメントに出るためにシリカが聞いた。
「はい。ではお二人とも、こちらに手を置いて下さい」
俺はNPCが出してきた、手の平のマークの付いた板らしき物に、シリカと一緒に手を置く。
多分これで、俺やシリカのレベルや《筋力値》などを調べているのだろう。
「もういいですよ。では、こちらをお持ち下さい」
そう言ってNPCが俺達の前に、番号の書かれた首にかけるプレートを出してきた。
「ありがとうございます」
「あと15分ほどしましたら、受付を終わりにして番号を呼び始めますので、その番号が呼ばれるまで控え室で待っていて下さい……あと、こちらがルールとなります。始まるまでに、お読みになって下さい」
「はい、分かりました」
俺がシリカの分を含めて二人分のプレートを受け取ると、受付の人がさらに詳しい説明と、このトーナメントのルールが書かれている(であろう)紙を出してきたので、それも俺は受け取っておく。
そして俺とシリカは、NPCが控え室だという方へ向かって行った。
「ほらシリカ、これシリカのプレートだ」
NPCに言われた入り口を入ると長い廊下になっていて、奥に控え室の入り口らしきドアが見えた。
なので、俺は控え室に向かって歩いている間にシリカにプレートを渡す事にした。
「ありがとうございます。えっとあたしは…75番ですか」
「ああ、ちなみに俺は76番な」
「同じ時間に受付したらそうなりますよ……というか、あたしが75番ということは、シュウさんとあたしの他にも少なくとも74人はいる、って事ですよね?」
「普通に考えれば、そういうことだな」
「はぁ〜…あたし、こんな大勢の中で勝てるのかな…」
シリカが俺の隣を歩きながらため息をこぼし、不安そうな声で独り言を言った。
その独り言は、俺に聞こえないに言ったのだろうが……残念だけど聞こえちゃったぞ、シリカ…
「…シリカ、そんな心配するなよ」
「え!? も、もしかして聞こえました!?」
俺はさっきのシリカの独り言を聞いてないフリをしようとも考えた………のだか、不安そうなシリカを見ていたら、自分でも驚くほど無意識にそんな台詞が口から出てしまっていた。
シリカも、俺の突然の言葉に驚いている。
そりゃ、聞こえないように言った言葉に返事が返ってきたら、誰だって驚くよな…
でもまぁ無意識とはいえ、返事をしたんだから最後まで言葉は続けなきゃ、シリカに悪いよな…
「その…ごめん、聞こえた……でもさ、もう一回言うけどシリカのレベルと《筋力値》なら、大抵のプレイヤーになんて負けないって」
「…そうでしょうか
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