第一幕その十一
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「このまま一直線にね」
「クマセンターまで行けますね」
「この煉瓦の道はね」
こうお話するのでした。
「あのセンターに行く道だから」
「それで、ですね」
「このまま歩いていけば」
そうすればというのです。
「着くわよ」
「そうですね」
「そう、それと」
さらにお話する王女でした。
「途中もね」
「面白い場所がありますか」
「だからね」
「センターまでの旅路もですね」
「楽しめるから」
それでというのです。
「期待していてね」
「わかりました」
「具体的にはね」
その楽しみについてです、王女はナターシャ達にお話しました。
「温泉もあるしバイキングの渡し守さんもいるから」
「温泉あるんですか」
「そしてバイキングの人もおられるんですね」
「渡し守もしていて」
「その人とも会えるんですか」
「そうなんですね」
「そうよ、いい人なの」
そのバイキングの人はというのです。
「とても大きくて逞しい体格でね」
「バイキングの人って大きいそうですが」
「実際に大きいんですね」
「それで力が強いんですよね」
「船に乗っていて」
「鎧も着ていて」
「そうよ、ただ武器は持っていても」
それでもというのです。
「戦うことはないから」
「バイキングっていいますと」
ナターシャは自分が知っているこの人達のお話をしました。
「剣や斧ですね」
「槍も持ってるわね」
「けれど何といっても」
その武器はといいますと。
「斧です」
「そうよね」
「斧がないと」
それこそというのです。
「バイキングじゃないっていいますか」
「そのイメージよね」
「丸い盾と厚着と」
「それと装飾のない兜で」
「それがバイキングですね」
「私もそのイメージよ。ただね」
「ただ?」
「それはあくまでイメージで」
それに過ぎなくて、というのです。
「オズの国では外見は同じでも」
「それでもですか」
「本当に戦うことはないから」
バイキングにつきもののこれはないというのです。
「安心してね」
「そうなんですね」
「怖くないから」
「外の世界のバイキングは勇猛だけれど野蛮だね」
教授がこう言ってきました。
「どうも」
「そうなんですよね」
「いきなり舟から来て襲い掛かって来る」
「そんなイメージです」
「実際に外の世界ではそうだったけれど」
「オズの国のバイキングの人達は」
「勇敢で力は強いけれど」
それでもというのです。
「優しい人達だよ」
「安心していいですね」
「ただ食べる量はね」
こちらはといいますと。
「物凄いからね」
「私達より遥かにですね」
「そうなんだ、身体が大きいうえにいつも身体を動かしているから」
それでというの
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