第一幕その十
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「それも面白いね」
「全くだよ、サウナは汗をかいて身体にもいい」
教授も笑顔でお話します。
「あれば是非入るべきだよ」
「身体にもいいしだね」
「気持ちよくもなるからね」
それでというのです。
「入るべきだよ」
「そうだね」
「まあ旅の間はサウナはそうないから」
だからです、ここで言ったのは王女でした。
「あればね」
「入る位ですね」
「そうなるわ、そしてサウナがあれば」
「入ってですね」
「楽しみましょう、それとナターシャってよく見れば」
ここでこうも言った王女でした。
「お人形さんみたいね」
「そうですか?」
「恵梨香もだけどね」
王女はこの娘も見てお話しました。
「服装もそうだし」
「黒のゴスロリですね」
「貴女いつもその服なのね」
「はい、そうなんです」
「それでオズの国でもなのね」
「この服です」
ゴスロリ、黒のそれだというのです。
「色は黒が好きですから」
「だからなのね」
「服の色もそうしています」
「成程ね、ただ貴女なら」
王女はナターシャを見つつ彼にお話しました。
「どんな色の服でも似合うわよ」
「そうですか」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「色々着てみるといいわ」
「そうですか」
「ただ貴女達五人それぞれの色が決まってるわね」
王女は笑ってこうも言いました。
「ナターシャは黒で」
「それで、ですね」
「カルロスは黄色、ジョージは赤、神宝は青で」
「恵梨香はピンクで」
「それぞれ色が決まってるわね」
「オズの国みたいですね」
ここでこうも言ったナターシャでした。
「それは」
「そうね、オズの国もね」
「それぞれの色が決まっていますね」
「そのことと同じね」
「このことも私達がオズの国に縁がある理由の一つでしょうか」
「それもあるかも知れないわね」
王女も否定しませんでした。
「だからね」
「この国に来てですね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「楽しんでいるのよ」
「ずっとですね」
「そうよ、まあ貴女達は好きな様にしてね」
「好きな服を着てですね」
「楽しんでね」
「そうしてもいいですね」
「オズの国はそれぞれの色があるけれど」
それぞれの国でというのです。
「実は誰がどんな色の服を着てもね」
「いいんですね」
「そう、いいから」
だからだというのです。
「貴女達もね」
「好きな時にですね」
「好きな服を着てね」
こうしたお話もしました、そしてです。
皆でお昼を食べてから旅を再開しました、そうした時にです。
ふとです、アン王女は黄色い煉瓦の道を皆と一緒に歩きながらそのうえでこんなことを言ったのでした。
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