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ナイン・レコード
ちいさなしまのおはなし
そして彼らは巡り会う
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ンはホイッスルが気に入ったのか、ずーっと口に咥えて小さな音を鳴らし続けていた。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、と言う音がBGMになって聞き慣れた頃に、ニャロモンがくんくんと匂いを嗅ぐ。

『ヒカリ、あっちからヒカリとにたにおいがするよ』
「私と似た匂い…?」
『コロモンとモチモンのにおいもする!』

新たな名前に、大輔とヒカリは首を傾げるも、とりあえず先を進む。
こっちだよ、と促すニャロモンとチビモンに急かされ、急ぎ足になった大輔とヒカリの視界に映ったのは。

「あ、空さん!」
「!あら、大輔にヒカリちゃん!」

空だった。何やら物陰から様子を伺っている彼女に疑問を抱きながらも、大輔とヒカリは声をかける。
一瞬びくっとなったが、正体が大輔とヒカリなのだと知って胸を撫で下ろしていた。
すみません、驚かせましたかと慌てて謝れば、いいのよと空は笑った。
何してたんですか、と問おうとして隣で頭の触角をぴょこぴょこさせてるのが目に入って、大輔とヒカリはそちらに目を向ける。

「ああ、紹介するわね。ピョコモンよ。」
『よろしくねー!』

また知らない生き物が出てきた、と大輔とヒカリはピョコモンと名乗った生き物を見下ろす。
腕に抱かれていたチビモンとニャロモンがぴょんと降りて、ピョコモンの下へ。

『チビモンたち、だいすけたちにあえてよかったねー!』
『おー!』
『ピョコモンとそらは、こんなところでなにしてるの?』
「え?ああ、そうだった!」

ニャロモンが至極最もな質問をすると、思い出した、と空は物陰から飛び出す。
ピョコモンと、大輔達は慌てて空を追った。
チビモンがなにかあったの、とピョコモンに聞くと、そらのなかまがたいへんだったの、とだけ言った。
何が大変だったのかは後で聞くとして、大輔とヒカリは空が向かって行った大きな大きな樹へと駆け寄った。
おー、って感嘆の声を漏らしながら、大輔とヒカリは樹齢云千年の樹を見上げていると、空がその樹に向かってもう大丈夫みたいよ、と話しかけた。
え?って2人は怪訝な眼差しを空に向ける。それはそうだろう、茂みから飛び出して行ったかと思ったら、大きな樹に向かって話しかけたのだから。
2人の頭の上に沢山の「?」が浮かび上がっていたが、樹の幹の中から太一と光子郎が出てきたのを見て目を見開いた。

「お兄ちゃん!」
「光子郎さん!」
「空!大輔にヒカリ!無事だったんだな!」
「危なかったね」
「なぁに、大したことなかったさ」
「お兄ちゃん、何かあったの?」

樹の幹から出てきた太一に駆け寄り、抱き着きながらヒカリが問うが、太一はあーうーと呻いて苦笑いするだけで何も言ってくれなかった。
不思議に思ったけれど、空が見ていたらしいので後で空にでも聞くとしよう。

『ク
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