ちいさなしまのおはなし
そして彼らは巡り会う
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プし、何と蔓の上に立った。
だだだだっと駆けあがったかと思うと、クワガーモンの身体を飛び回って上空に大きく跳ぶ。
『だりゃあああああああっ!!』
勇ましい掛け声と共に、身体を回転させて勢いをつけるとクワガーモンの頭部に踵落としを決めてやった。
『パタモン!』
『オッケー!エアーショット!!』
バランスを崩したクワガーモンに、パタモンが空気の砲弾を食らわせる。
『まだまだ行きまっせ!プチサンダー!!』
畳みかけるようにテントモンが動く。
羽を高速で羽ばたかせ、摩擦で起こした小さな雷がクワガーモンに命中した。
引き摺り下ろしてやったクワガーモンの足が地面に着く前に、ゴマモンが転がって行って足払いをしてやる。
『みんな退いて!ベビーフレイム!!』
とうとう片膝をついたクワガーモンに、アグモンがオレンジ色の炎の弾を吐いた。
先程のお返しとばかりに、猛攻は止まらない。
『食らえっ!プチファイヤー!!』
青い炎の線を吐き出したのはガブモンだった。
『行くわよ!マジカルファイヤー!!』
ピヨモンが繰り出したのは、緑色の渦巻く炎である。
大きなクワガーモンも、連続で炎の攻撃をされるの流石に堪らない。
頭部が燃えているのを振り払うように、大きな咆哮をあげたクワガーモンに、遠距離の攻撃を持っているデジモン達が留めを指す。
一瞬大きな爆発を起こし、再びクワガーモンの身体が燃えた。
大きな咆哮を挙げながら、クワガーモンはゆっくりと背後の森の中へ倒れ込む。
何が起こったのか、咄嗟に理解できなかった子ども達だったが、笑顔で走り寄ってきたパートナー達を見て、ようやく我に返る。
倒した、倒したのだ。
あの大きなクワガタを、クワガーモンを。
小さく頼りなかったコロモン達がその姿を変えて、逞しい姿になってクワガーモンを倒したのである。
立ち去った危機に子ども達も笑顔になり、腕を広げてパートナーを迎え入れた。
よくやったな、って褒める者もいれば、姿かたちが変わって目を白黒させている者もいる。
三者三様の反応を見せている子ども達、大輔とヒカリは前者だった。
「すごい、すごいねニャロモン!おっきなクワガーモン、やっつけちゃった!」
『ふふふ、今はプロットモンよ。ヒカリが無事でよかったわ』
仔猫から子犬になったニャロモン、ではなくプロットモンを抱き上げたヒカリは、嬉しさのあまりほおずりしている。
「Great!!You’re awesome, aren’t you!?How did you do that!?」
『……ごめん、ダイスケ。オレ、ダイスケが何言ってるのか全然分かんない……』
「あ、わりぃ」
微笑ましい光景の一方で、こちら。
大輔に褒めてもらおうと両手を
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