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レーヴァティン
第百六十三話 治の仕組みその一

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                第百六十三話  治の仕組み
 英雄は仲間達と共に政にあたっていた、大坂城で励んでいたが。
 ここでだ、英雄は仲間達に言った。
「この大坂と堺、奈良、博多に奉行所を置いているが」
「そして都にも」
 智が応えた。
「そうしているでござるな」
「やはり奉行所は二つずつ必要だな」
 こう言うのだった。
「そしてだ」
「そのうえで治める」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それぞれの奉行所に政を一月交代でさせる」
「江戸時代の奉行所の様に」
「そうしたい」
「そうでござるか」
「大坂は東西でいくか」
「東西でござるか」
「起きた世界ではそうだった」 
 だからだというのだ。
「この世界でもな」
「そうするでござるか」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「街を治めさせる」
「大坂と堺、奈良、都に博多を」
「あと長崎もだな」 
 この街もというのだ。
「あの街も西の浮島と貿易をしている」
「その利益が大きいので」
「あの街にもな」 
 長崎にもというのだ。
「街を置く」
「そうして治めていく」
「そうだ、あと目付もだ」
 これもというのだ。
「置く、大目付もな」
「旗本の監視と」
「大名の監視もな」
 目付そして大目付によってというのだ。
「させたい」
「左様でござるか」
「大名や旗本には直接の兵権は渡していないが」
「何をするかは見る」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうしていく、あと老中や若年寄の権限は確かにし」 
「幕府の中枢を治めていく」
「そちらも進める」
「今以上に」
「その様にな。だが」
 英雄はこうも言った。
「江戸幕府の仕組みを手本にしているが」
「江戸幕府は平時の治だ」
 幸正が言ってきた。
「そうだった」
「泰平をどう維持していくか」
「それを念頭に置いたな」
 まさにというのだ。
「そうした治だった」
「だからだな」
「完全に手本にすることはな」
「出来ない」
「そうだ、平時の政と戦時の政は違う」
「俺達は戦っている」
「だから戦時の政だ」
 英雄達のそれはというのだ。
「そのことはわかっているな」
「だから幕府の権限を強くしてだ」
「兵もだな」
「俺達が一手に持っている」
「そうだな」
「俺達が軍を動かすとなればな」 
 そう決めた時はというのだ。
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