どこかで会った、ような?
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て話」
そう言いながら、ハルトは指輪を取り付ける。
そして、いつものようにバックルにかざし、『ドライバーオン』の音声が……
「……やっぱりダメか」
ハルトのバックルは、音声の出し方を忘れたように、沈黙を貫いていた。黙ると死にそうなベルトが、ずっと黙っていた。
「ハルトさん?」
「昨日の一件で、やっぱり魔法使えなくなってる……」
「そんな……」
「そんな体で何しに来たの、松菜ハルト……」
ほむらが、ハルトを睨む。
「貴方、戦える体ではないはずよ……」
「うん、それは俺も多分理解してる」
ハルトは、コネクトの指輪をかざす。それも、当然のように機能しない。
「でも、やっぱり放っておけないからさ」
「貴方……」
ほむらが歯を食いしばっている。
だが、やがてほむらの体にも限界が来たのだろうか。ふらりと揺れ、ハルトに支えられる。
「まどかちゃん! ほむらちゃんをお願い」
「う、うん!」
まどかはほむらのもとに駆け寄り、肩を貸す。
「頼んだよ」とほむらを預けたハルトは、ウィザーソードガンを構えた。
そして、生身のまま、彼は『9』へ挑んだ。
しかし、今のウィザーソードガンは、どうやらいつもの調子が出ていない。ただの銀の塊であるその武器は、『9』のコンバットナイフには成す術なく防がれており、それどころか彼女の攻撃までハルトに命中している。
「っ!」
「ハルトさん!」
だが、ほむらが彼に代わったところで、何も状況は良くならない。『9』の卓越した戦闘スキルは、彼を徐々に追い詰めている。
『だめだね』
無情にも、客観的なキュウべえの判断に、まどかも心の中では同意してしまった。
『今の彼は、魔法使いとしての能力を全て、我妻由乃に奪われている。ただの人間の彼がどうこうできる敵ではないということだ』
「そんな……それじゃ、どうすれば……?」
『簡単だよ。鹿目まどか。君が魔法少女になり、僕に願えばいい。彼を助けることも簡単だよ』
「それじゃ……」
「ダメよ!」
だが、ほむらがかみついてきた。
「まどか! 貴女は、絶対にキュウべえに願わないで! この状況は、私たちで……うっ……!」
だが、ほむらに累積されたダメージが大きいのだろう。彼女の姿が、見滝原中学校の制服に戻る。
「ほむらちゃん……でも、どうすれば……?」
ほむらはもう戦えず、助けに来たハルトも生身の人間。
もう、自分がキュウべえに願うしか……。
「あるわ。一つだけ。手が」
そう言ったのは、ほむらだった。彼女は唇を噛みしめながら、ハルトを見つめている。
「ほむらちゃん?」
彼女はまどかから離れ、ハルト
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