第15話 会談〜そして謁見〜
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ンが数台並んでショッカー外務省の前に停車した。
黒いサングラスをつけ、スーツを着た警護係が乗っていた。彼らは無表情のまま3人を乗車させ、車を発進させた。
「して、加頭殿、大首領とはどのような人物なのだ?」
車内でピニャは加頭に尋ねた。これから会う人物……それもショッカーの指導者がどんな人物なのか知りたかったからだ。それに対して加頭は少し考える素振りを見せた。
「そうですね、誰もが敬愛する偉大なる神の如き至高の御方とでも言いましょうか。全人民及びこの世界の絶対的なリーダーであり、『正義の化身』として世界中で崇められている御方でもあります」
「そ、そんなに……!!!」
軍人ならともかく一般の民衆までもが一国の君主にそこまでの忠誠を見せるものだろうか。帝国では皇帝が民衆からそこまでの支持を集めることがないため、ショッカー大首領の統率力、指導力の高さを伺い知った。思えばオ・ンドゥルゴ基地で会談した男(暗闇大使)も首領をまるで神のように崇めるような発言をしていた。
そして加頭は一息おいてピニャの方を向いて言った。
「しかしこれだけははっきり言えます。これから殿下が大首領様に謁見するということは殿下、いえ帝国にとってまさしく未知の体験になるでしょう。くれぐれも言動には気をつけてください」
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やがてリムジンの車列は大首領の住まう宮殿に到着した。
ローマのパンテオン宮殿をモチーフとしたその宮殿は直径250メートル、高さ220メートル。容積2500万立方メートルというとてつもなく巨大な作りであった。
大ショッカー党本部とはまた違った巨大さにピニャ達、異世界の客人は驚きを隠せなかった。帝国の皇城でもここまでの荘厳さは持ち合わせていない。ショッカー大首領の莫大な権力の一端を知り、ピニャはあんぐりと口を開け、ボーゼスは目を回した。
また、一見、平然としているように見える加頭も内心ではかなり緊張していた。ピニャ達の手前、動揺を見せるわけにはいかないので落ち着き払った様子ではあるがここは世界の支配者…大首領の住む宮殿である。ここに入るのが許されているのは世界広しといえど大幹部や武装親衛隊などショッカーの中でも限られた者しかいない。ここで何か失態を犯せば文字通り、首が飛ぶことになる。
リムジンを降りた一行はボディチェックを始めとした厳しいセキュリティチェックを受けてようやく巨大な正門を潜って敷地内に入った。
ピニャ、ボーゼス、加頭のそれぞれが意を決して宮殿の内部に入る。内部に入るとそこは半球状のメインホールとなっており、世界中から集めたであろう美術品やショッカーの名だたる大幹部達の禍々し
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