第92話
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」
「そうだな……”共存”を謡っている国が”恐怖”されちまえば、”共存”も遠のく上メンフィルに対する恐怖で、その”恐怖を取り除く為に戦争を仕掛けるみたいな事に発展する可能性”も考えられるから本末転倒になるんじゃねぇのか?」
重々しい様子を纏って呟いたミュラーの指摘にアガットは同意し
「―――その時は”力”で解決するまでだ。――――――かつて”メンフィルの周辺諸国全てがメンフィルの敵”となった”幻燐戦争”のようにな。そもそもメンフィルは”覇道”を持って”全ての種族との共存という理想”を目指す国だ。”王道”を歩むリベールとは違う。」
「”覇道”と”王道”……”覇道”は今リウイ陛下達が仰った話から、武力による政治だという事はわかるが”王道”とはどういった政治なんだ……?」
「―――”王道”とは仁徳による政治――――――要するに他国や他者の事も思いやっての政治じゃ。」
「なるほどね……確かにリベールとは正反対ね……それなのにも関わらず、何故メンフィル帝国とは正反対の方針を取っているリベール王国と同盟を結んだのですか?」
リウイの答えを聞いてある事が気になったガイウスの疑問に答えたローゼリアの説明を聞いたサラは真剣な表情で訊ねた。
「色々と理由はあるが、一番の”決め手”はリベール――――――いや、アリシア女王がメンフィルにとっては異世界であるゼムリア大陸で付き合っていく人物として信頼できる相手だと俺達メンフィルは判断したからだ。」
「アリシア女王陛下が………」
「ハハ……まさかメンフィルにそこまで信頼されているなんて、さすがは”賢王”と名高いアリシア女王陛下だね……対してエレボニア―――いや、父上はまさにその真逆を行っていると言っても過言ではないだろうね。」
「…………………」
リウイの話を聞いたセドリックは驚き、疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子の話を聞いて父親や兄のメンフィルに対する愚かな所業を思い返して辛そうな表情を浮かべた。
「あの……”エレボニアを徹底的に叩き潰す”件に関する話で気になっていたのですが……クロスベルと連合を組み、更にはヴァイスラント決起軍との協力関係を結んだ理由は可能な限り多くの戦力を集める事で先程仰った”軍事大国であるエレボニアを徹底的に叩き潰す為の戦力の強化”の為だったのですか……?」
その時ある事が気になっていたエマは不安そうな表情でリウイに訊ねた。
「その件はそれぞれあくまで副次的に発生したものだから、直接は関係していないし、メンフィル(俺達)もそれが理由でクロスベルやヴァイスラントと連合を組んだ訳ではない。そもそも、例えクロスベルやヴァイスラントの助力がなくても、元々メンフィルはこの戦争に500万の戦力を投入する予定だった為
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