第92話
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爵閣下とオーレリア将軍閣下か……確かにあの二人なら”ハーメル”の件を知っていてもおかしくないね。」
「ま、まさかあの鉄血の子供達の一人が”百日戦役”の主犯格の関係者だったなんて……」
「ルーファス卿の事も考えると、恐らくリーヴェルト少佐も何らかの深い事情があるのでしょうね……」
ミュゼの答えを聞いたアンゼリカが考え込んでいる中クルトは信じられない表情で呟き、オリエは重々しい様子を纏って呟いた。
「あの、レン皇女殿下………何故正規軍内の貴族派はそのような非道を犯してまでリベールとの開戦を望んでいたのでしょうか……?」
「理由は二つあるわ。一つは元々の正規軍内の立場ね。アランドール准将を始めとした正規軍内の貴族派は当時オズボーン准将を中心とする平民出身青年将校による革新派閥と対立していたけど劣勢で、その状況を逆転する為に”教授”――――――結社蛇の使徒第三柱”白面”ゲオルグ・ワイスマンに唆される事で戦功を求めて、その戦功を作る対外戦争を起こす理由としての”悲劇”――――――”ハーメルの悲劇”を計画した訳だけど、そこに二つ目の理由――――――”星杯”で鉄血宰相達が語った話に繋がるって事よ♪」
複雑そうな表情を浮かべたアルフィンの質問に答えたレンは意味ありげな笑みを浮かべた。
クク…………おかしいとは思わなかったのかね?――――――いかに事情があったとして、開戦の口実に自国民を虐殺するなど近代国家ではおよそあり得ない事件だ。露見した場合のコストにも見合わない…………”普通なら理性が邪魔するはずなのだよ。”黒幕は小貴族の将官達。彼らは個人としては特に邪悪でもなかったという。そうですな、閣下?
ああ、彼らは良くも悪くも平凡だった。四大名門の圧力や結社の使徒の入れ知恵もあったがそれだけでは説明できぬほどの愚行だ。取り調べで彼らは言っていた――――”魔が差した””自分が信じられない”と。
「あ………」
「”星杯”の時にオズボーン宰相と黒のアルベリヒが答えた”呪い”の件か……」
「チッ、そこに例の”呪い”へと繋がるのかよ……!」
レンの話を聞いて星杯での出来事を思い返したトワは呆けた声を出し、アンゼリカは重々しい様子を纏って呟き、クロウは舌打ちをして忌々しそうな表情をした。
「――――――話は以上だ。どの道エレボニアにはユミルの件を含めた内戦で犯した様々な愚行に対する我らメンフィルの”怒り”による”報復”の恐ろしさを思い知らせる必要がある上、そのような”呪い”がエレボニアに強い影響を与えているのならば当然エレボニアの領土と隣接している我が国の領土も無関係ではない為、我が国の領土、そして領民達を守る為にもこの戦争
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