第27話 最後の仕上げ
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
の場に呼び寄せられたという事なのだ。
「次は、『彼等』ですね」
言うと幸人は更に自身のその力を行使したのであった。すると、その怪肢の残骸の集まりの前に、白い剣のような巨躯が出現したのだ。
そして、その巨躯から聞き慣れた声が聞こえてくるのであった。
「日輪光烈大撃斬っっっ!!」
登場するや否や、その神機楼は自慢の必殺技を怪肢の残骸へと叩き込む。後はその力によりそれは無へと還っていったのであった。
そうして敵の後始末を終えたアメノムラムモは、自身の中にいる者達を光に変換して解放した。
そこには士郎の他に千影、姫子、そして翼にミヤコと元・大邪の二人の姿もあったようだ。どうやら士郎が自身の愛機に彼等を同乗させてやって来たいう事のようであった。
この急展開は一体何なのかは、まず士郎の口から語られる事となる。
「さすがは幸人という訳だな。大邪『零の首』の力は伊達ではないという事か?」
それが、答えであるのだった。
邪神ヤマタノオロチは人工的に造られた機械仕掛けの邪神であったのだ。故に、機械であるが為に、自身を操縦する者がいた方がより力を出せるのであった。
その為に邪神が自身の力を人間の胎児に与え生を受けさせたのが神奈木幸人という事なのだった。
だが、邪神に誤算となる事が生じる事となる。彼、幸人が和希と出会った事により、邪神により与えられた邪悪な意思を暖かい接し方により徐々に削ぎ落とされていったのだ。
その後は、幸人は本体の邪神に知られる事なく和希の協力者として活躍していたという訳なのだ。
そして、邪悪な意思は無くなるも、邪神の人ならざる力は彼には残っていたのである。
それは、神が関わる物体、それが既に機能していない場合と、幸人が味方と判断した物に限り、自在に自分の視界の中へとおびき寄せるというものだった。それも、先程剣神を呼び寄せたように、空間を越えてというレベルである。
その力がこうして役に立った事は幸人は嬉しかった。だが、もう今後はこの力は使わないだろうと確信していたのであった。
その最初で最後の大役を買った幸人は、感無量といった風に呟く。
「しかし、あの子──泉美さんは凄いよね」
そして、それに答えるのは姫子。
「うん、正に『まさか、ここまで(読んでいた)とはな』って感じだからね♪」
「また別次元な話を……」
そうツッコむ士郎であったが、その姫子の意見自体には全くを持って同意であり、今この大神家にいる者全員の意見でもあるだろう。
八雲泉美。彼女の助力がなければ、この1200年前から続く因縁に決着を着けられなかったかも知れないのだから。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ