第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第43話 東戯王TAG FORCE10419
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くなり旋風規模になったのだ。
「くぅっ……」
その局地的な強風は衣玖を巻き込み、彼女を彼方へと運び去ってしまったのだった。
「勇美、電撃を使う彼女が相手では分が悪いでしょう」
「あ、はい」
依姫に指摘されて、勇美も頷く。その事実に否定する要素はないからだ。
「だから、このタッグ戦を提案してくれた二人には悪いけど、ここからは一対一に持ち込もうと思うけど、いい?」
「分かりました」
依姫の提案に勇美は承諾する。
「それじゃあ勇美に天子は任せましたよ。私はリュウグウノツカイの方を引き受けるわ。
──風神よ、ありがとうございました」
まずは依姫は天宇受売命はそのままで風神を送還した。代わりにその身に降ろすのは。
「『韋駄天』よ、風神に代わりその力を我に与えよ!」
そして、依姫は天宇受売命と韋駄天の力を持って新たなるスペルを発動する。
「【縮地「ライトステップ」】……」
宣言後、依姫は忽然と姿を消してしまった。
身のこなしに優れた二柱の力で距離を操り一気に衣玖の元へと移動したのだ。
距離を操る事。それは無縁塚の死神が自身の能力で行える事である。それを依姫は神の力で応用したのだった。
後には、ぽつねんと勇美と天子が取り残されていた。
「依姫さん……」
勇美は呟く。その声にはどこか物惜しそうな響きがある。
「私が永江さんと戦いたかったのに〜っ!!」
「いや、あなた。どれだけ衣玖に入れ混んでいるのよ」
盲信的な勇美に、天子は先行きに不安を覚えるしかなかったのだった。
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