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BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト
Pastel?Palettes T
#007 わたしたちのライブ前
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うとしていた。

「隠しても無駄よ。話して?」

私は語気を強めてちーちゃんに迫った。此処で打ち明けて貰って解決しないと後々の練習に支障が出てしまう。……と、言うのは建前で本音は明らかに思い悩んでるちーちゃん(幼馴染)を放っておけないからだ。
こればかりはちーちゃんが何と言おうとも譲れない。

「…………のよ」

ちーちゃんの表情に翳りが差し、震えた声で呟いた。

「……ちーちゃん?」
《big》「解らないのよ!! ……あーちゃんや彩ちゃん達の行動が正しかったら、今までの自分は何だったのか。これからどうすれば良いのか!」《/big》

ちーちゃんは普段より大きな声で叫ぶ様に自分の悩みを打ち明けた。

「……………」

私は敢えて何も言わずに次のちーちゃんの言葉を待った。

「あーちゃんはその答えを知ってるんでしょ?! だったら、教えてよ!! 私は……私はどうしたら良いの!?」

ちーちゃんは泣きながら、私に縋る様に訴えかけた。
私はちーちゃんを先ずは何も言わずに抱き寄せ、諭すように私なりの答えを言葉にして紡ぎ出した。

「何が正解で何が間違ってる……。 そんなの私にも解んないわよ」
「……あーちゃんでも解んないの?」
「ええ。でもね、これだけは自信持って言える。 解んないならさ……同じ目線に立って、一緒に歩んで行けばいいじゃない。 つまずくこともあるかもだけど、でもそれって、相手の事を知る事にも繋がる。 ……ってね」
「『同じ目線で』……私に出来るかしら?」
「大丈夫よ。ちーちゃんなら絶対に出来るわ。1人で無理なら誰かを頼ればいいのよ。私なり、彩達なり……にさ。 その時にはちーちゃんの支えになってあげるわよ」
「本当に……?」
「ええ。ホントのホント。……そうよね? 《《さーくん》》」

私はドアの向こう側でこの一連の会話を聞いていて、このタイミングで入室した彼……Pastel?Palettesマネージャーで私とちーちゃんの幼馴染のさーくんこと、盛谷(もりや)颯樹(さつき)に話を振った。

「あーちゃんの言うとおりだよ、ちーちゃん。 「ちーちゃんが助けて欲しいと思うなら、僕たちは何時でも協力するよ。できない事だって少しずつ努力すれば、いつか身を結ぶはずだから」

さーくんはそう言って、ちーちゃんを諭していく。そしてちーちゃんは、さーくんの元へと駆け寄って抱き着いていた。

「ダーリン……!ありがとう……私、私……!」
「気の済むまで泣いていいよ。僕でよかったら胸を貸してあげるから」

さーくんのその一言で、ちーちゃんは更に泣き始めた。……そう言えば。

「さーくん、このタイミングで入ってきたって事は、なにかご用事?」
「あーちゃん、そうなんだよ……って、ああっ!
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