第91話
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ネがいてくれるから、俺がいなくても国は成り立てる。王妃らしく影の支配者という奴だ。」
「ルイーネさんが………」
(……メサイアから聞いた通り、ルイーネ皇妃は政治に関する手腕は相当長けているようだな。)
(ああ……王の不在の状況でありながら、国を成り立たせる等並大抵の事ではないからな。)
ギュランドロスの話を聞いたガイウスが驚いている中ラウラとユーシスは小声でルイーネについて話し合っていた。
「フフ、それで前代未聞な出来事を実行したギュランドロス陛下の真意は気にはなりますが、恐らくそれを知っていいのはギュランドロス陛下にそこまでさせたヴァイスハイト陛下とギュランドロス陛下の真意を理解して陰ながら支えていたルイーネ皇妃陛下ですから、それについてはそれ以上私達に語る必要はありませんし、そもそもギュランドロス陛下自身それ以上語るつもりもないでしょう?」
「ほう、わかっているじゃねぇか。そういう訳でヴァイスの軍から離れる”時期”が来た俺はヴァイスの軍から離れ……そしてヴァイスと後腐れのない戦いをして俺達は負けた。敗戦後俺はこの世で初めてできた最強にして最高の好敵手たるヴァイスにユン・ガソルを委ねた後は、メルキアを愛する奴がメルキア皇帝に即位するまで手を貸し………即位後は俺は”世界にはばたく為”――――――ラウルバーシュ大陸全土を舞台にした世界の先駆者となる為にヴァイスの許可をもらってルイーネ達”三銃士”を連れて旅に出た。その旅の最中にどこに繋がっているかわからない転位門を偶然見つけて、ノルドに転位したって訳だ。」
「それがギュランドロスさん達がノルドに来る前の出来事だったのか……」
「な、何だかおとぎ話みたいな話だったよね……」
「ああ……だけど、その目的が何故ゼムリア大陸の時代を変える事になったのでしょうか?」
苦笑しているミュゼの言葉を聞いたギュランドロスはニヤリと笑った後その後について語り、それを聞いたガイウスは呆けた表情で呟き、戸惑いの表情で呟いたトワの感想に頷いたアンゼリカは真剣な表情でギュランドロスに訊ねた。
「ふふふふふ……っ。よくぞ聞いてくれた。かつてヴァイスから聞いた事がある俺達にとって異世界であるゼムリア大陸――――――それも”影の国”とやらでヴァイス達と共に肩を並べて戦った者達のほとんどがいる時代に転位した事を知った俺は奴の異世界の”戦友”達の世界はどのような世界を知る為に旅をしていたのだが……その最中に偶然転生を果たしたヴァイスとヴァイスにとってはリセルとも並ぶ大切な存在のアルと出会った時に、俺は新たなる”運命”を感じたのさ。かつては叶う事はないと思っていた夢――――――ヴァイスと俺が共に行けば、未来は自由に作れるという夢をな。」
「……”誰よりも皇族と
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