第二章
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そのうえでお開きになりました、トミーも狐どんも確かにかなり酔っていますが意識はあります。それでダッチェスに言うのでした。
「今日は誘いをかけてくれて有り難う」
「お礼は言っておくよ」
「いけ好かない奴も一緒だったが」
「それでもだよ」
こう言ってダッチェスとお別れを告げてそれぞれのお家に戻ります、ダッチェスは二匹と別れて結局二匹の仲が悪いままだったことにがっかりしながらお家に帰りました。ですがその後で、でした。
数日後ダッチェスはまたトミーのお家に遊びに来た時にトミーに紅茶を出してもらってそれを一緒に飲みながらこんなことを言われました。
「また三匹で飲もうか」
「狐どんを入れてかい」
「そうしようか」
「あの時ずっと仲が悪かったじゃないか」
それでがっかりしたことをトミーに言うのでした。
「それでもいいのかい?」
「あんたの気持ちがわかったからね」
ダッチェスの自分への気遣いがというのです。
「それがね、だからだよ」
「まただね」
「三匹で飲もう」
「じゃあ狐どんにもお話しておくよ」
「あいつがいいというのならね」
「狐どんがどう言うかわからないけれど」
それでもとです、ダッチェスはトミーのまた三匹でという申し出に内心これで少しずつ二匹の仲がよくなっていくのならと思いながらでした。
そうして狐どんにもお話してみると狐どんは自分から言うつもりだったと答えました、そしてです。
トミーと狐どんはまたダッチェスを入れて三匹で居酒屋に入りました、そこでは今回はです。
お話しませんがそれでも顔を背け合ってはいませんでした、そうして今回もダッチェスとだけお話をしていますが。
飲むのが終わった時にです、トミーはダッチェスにこう言いました。
「また三匹でな」
「そうしよう」
狐どんも言ってきました。
「是非共」
「それでいいな、あんたも」
「いいとも、ではまた」
「一緒に飲もう」
こう言ってでした、トミーはウイスキーにしこたま酔った状態でお店を後にしました。そして三度目の三匹で飲む時にその打ち合わせの時にダッチェスに言いました。
「ほんの少しずつでも顔を合わせていけばいいか」
「うん、飲みながらね」
「そうしていけばやがては」
「普通の間柄になるかもね」
「そうなるといいな、やはり仲が悪い相手はいないに越したことはないからな」
こうダッチェスに言うのでした、狐どんが大嫌いなトミーですがそれでもダッチェスを通してその大嫌いな気持ちも和らげていこうと思うのでした。
アナグマトミーのお話U 完
2019・10・2
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