第五十九話 先輩と神戸でその十五
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「一緒にいてあげてね。あと私もお土産買うしね」
「ご家族に、ですね」
「あと実は」
先輩は照れ臭そうに笑ってこうも言いました。
「今付き合ってる子がいて」
「あっ、そうなんですか」
「同じ歳のね」
「ひょっとして同じ大学の」
「そうなの。彼のお家は大阪だけれど」
「ひょっとして高校も?」
「高校は違うけれど」
天理高校ではないというのです、付き合っている人が通っておられた大学は。
「けれどね」
「大学に入学されてからですか」
「同じサークルで知り合って」
そうしてというのです。
「今付き合ってるの」
「そうなんですね」
「とてもいい子で。一緒にいてね」
先輩は今度はにこりと笑ってお話してくれました。
「一緒にいて楽しいの」
「そうした人ですか」
「私のことも受け入れてくれて」
「先輩を」
「いい面も悪い面もね」
その両方をというのです。
「そうした器の大きい人で」
「今は一緒にですか」
「そう、楽しくお付き合いしてるわ」
「それはいいことですね」
「そうよね、よかったわ」
先輩は私にとても充実した笑顔で言いました。
「素敵な人とお会い出来て」
「それで交際出来て」
「それでね、それで私はね」
「ご両親とですね」
「その人にね」
三人にというのです。
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