第十二幕その五
[8]前話 [2]次話
「ないからね」
「あくまで程度の問題で」
「極端じゃないといい」
「そういうことね」
「お腹が膝まで垂れ下がったりビヤ樽みたいになったら危ないよ」
そこまでの肥満はというのです。
「けれどね」
「それでもだよね」
「痩せ過ぎても危なくて」
「それが命に関わる位になったら」
「本当によくないわ」
「そうなるから」
本当にというのです。
「あまりね」
「太ることを気にしなくていいんだ」
「あくまで適度」
「健康の問題にならない限りだね」
「それでいいんだ、むしろ太っている人を馬鹿にすることが」
このことがというのです。
「よくないよ」
「むしろだね」
「その方がよくないね」
「その方が」
「そうした人が後で太って」
そうなってというのです。
「その時どう思うか」
「自分自身について」
「そう思うとだね」
「言うべきじゃないね」
「他の人に対して」
「そうだよ、紳士でありたいなら」
先生がいつも感じていることです、それで言うのでした。
「そんなことは絶対にだよ」
「言わないよね」
「最初から」
「そうよね」
「そうだよ、それがね」
まさにというのです。
「人として紳士としてね」
「そこは、だよね」
「もうどうしてもで」
「そこはちゃんと守って」
「人が嫌になることは言わないことだね」
「そうだよ、悪口はね」
それはというのです。
「本当に言うべきじゃないよ」
「だから先生も言わないんだね」
「人の悪口は」
「紳士だから」
「それでだね」
「そう心掛けているよ、若し言ったら」
人に悪口をというのです。
「その時点で紳士じゃなくなるよ」
「そういうものだよね」
「もうそこまでのものだから」
「先生は言わない」
「何があっても」
「そうしていくよ」
まさにというのです、こうお話してでした。
先生は研究室に戻ってからは論文を書きました、そこに王子が来てそうしてこんなことを言ってきました。
「先生今度ね」
「今度っていうと」
「うちに来ない?」
こう先生に言ってきたのです。
「そうしない?」
「何かあるのかな」
「うん、実は神戸牛のお肉が手に入って」
そうしてというのです。
「すき焼きやるんだけれど」
「僕もなんだ」
「皆に来てもらって」
「すき焼きをだね」
「食べない?」
「お誘いなら」
それならとです、先生は応えました。こうしてでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ