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曇天に哭く修羅
第三部
主義主張 7
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られない。お前という闘技者は更なる高みに至った到達者になったんだろう」

「どうやらそうみたいだね。ぼくが限界を超えられたのは立華(きみ)のお陰だけど」


瞬崩は観客席を見渡す。


(師匠。今のぼくは間違ってますか?)


もしかしたら破門されるかもしれない。

彼はそれでも良いと思った。

流永(りゅうえい)の教えを破ったのだ。

これからも(そむ)き続ける。


(貴方はぼくにとって本物の祖父と思えた。厳しくて怖かったのは間違いない。けど、それでも優しい人。叶うなら貴方もぼくのように取り戻してほしい)


強くなれたのは流永のおかげ。

瞬崩は彼への恩を忘れることは無い。

だが名は捨てる。

今の瞬崩に《九月院瞬崩》という孤独な闘技者でいることは出来ないししたくない。


「今まで、お世話になりました……」


瞬崩はかつて捨てた名を取り戻す。


「侵掠すること火の如く」


槍を前へ突き出すような構え。

獲物を狙う獣のように低い姿勢。

更に【反逆者の灼炎(レッド・リベリオン)

赤と青の炎を身に纏う。


「天地崩穿流ッ! 《佐々木青獅/ささきあおし》……ッッ!! 参るッッッ!!!」


【夏期龍帝祭】一回戦以来からの因縁。

真の再戦はここから始まる。

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