暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga7特務六課〜The 6th Extra Force〜
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嘆息。
「T.C.には負けて、標的は奪われて、犯人に間違われて、指名手配を受けて・・・」
「それをフォローするかのようにT.C.は首飾りをオマケと一緒に返却した・・・」
「完全に私たち負け」
「しかし、これはかなりマズイ問題だぞ。セレスの魔術でも勝てないとなるとかなり厄介だ。
ルミナとセレスとクラリスのテンションが最底辺にまで急落しているところに、ルシルがそう言った。魔術の強弱は神秘って呼ばれるレベルによって変わってくる。真正の魔術師であるルシルからして、その神秘の強い序列はユニゾンルシル>ルシル≧セレス=わたし>クラリスになるみたい。
「ルシル、どうする? T.C.がここまでヤバい連中だったなんて想定外なんだけど。・・・あ、ねぇ、ルシル。ベッキー先輩が居てくれたらどうだろう?」
ベッキー・ペイロード。元特別技能捜査課に所属してた先輩だった人だ。超がいくつも付くくらいに強い召喚獣(ルシルや先輩やシャルロッテ様が言うには精霊)を何体も従えていた。
ベッキー先輩が局員となったのは、故郷を滅ぼした連中に罪を償わせたい、復興費用を稼ぐため、という理由から。犯人はロストロギア蒐集組織リンドヴルムで、自分たちの手で壊滅させたことでベッキー先輩が局に残る理由もなくなったけど、それでも局員を続けながら復興活動を続けていた。で、3年前に復興隊の男性局員とめでたく結婚して、そのまま寿退職した。
「それはまぁ、途轍もなく心強いが・・・。でも確かベッキー先輩は臨月間近だろ? 妊婦を危険な前線に出すわけにもいかない。それに彼女の精霊は確かに強大だが、その世界に適応させる時間が必要だ。その時間でT.C.は事を済ませるだろう」
「そうだったね・・・」
「とりあえずチームを分けるのは悪手だってことは確かだ。特騎隊総出で次の標的が在る世界でT.C.を迎え撃つ。アイリ、次はお前も参戦だ。俺とユニゾンして、確実に連中を潰す」
「ヤー! くぅー! 前回は留守番くらってたからね! 今度こそルシルやみんなのため、融合騎として頑張るよ!」
こういう時は本当にルシルとアイリのペアが心強い。完全武装のルシルに加えて、わたし達が全員で事に当たってしまえば、“T.C.”なんて一網打尽だよ。
「よしっ! アコース監査官。次にT.C.の出現する世界はどこか、その情報をください! 今すぐにでも出撃します!」
「この4日の間、本局で確認できたのは第11管理外世界ジュエリアから第15管理外世界ゴールドウルでの活動です。民間人への危害、警察組織との衝突はないようです。で、T.C.の移動と行動の早さからして15番から22番までは捨てます。万全の状態で待ち伏せするために、次の護衛対象は第25管理外世界ヴォルキスの魔力結晶にします」
ロッ
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