第84話『捜索』
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は驚き、後ずさる。足元には白い破片が散らばっていた。
「お、おい、いきなり叫ぶなよ!」
「いやだってこれ…」
後ずさったせいで後ろの班員にぶつかってしまったが、それどころではない。この白い破片・・・パッと見は卵か何かだと思ったが、その隣に落ちてる棒状の物を見たせいで気づいてしまった。
──これは骸骨だ。
「何でこんな所に・・・いや、山だからありえるのか…?」
「全く、どうしたんだよ大地。蛇でもいたか? いいから先に進も──うわあぁぁっ!?」
「なんだ、どうした?!」
「あ、あれ…!!」
大地が考えていると、班員の1人が唐突に叫んだ。驚いて振り返ると、彼は懐中電灯で前方を照らしたまま固まっていた。一体どうしたのか。大地が彼の灯りの照らす先を見ると・・・
「「う、うわあああぁぁぁぁ!!!!!」」
大地たちの盛大な絶叫が森の中に響いた。
*
怪しいルートを突き進む晴登たち。次第に道が狭くなり、今では人1人がやっとな幅しかない。果たして、本当にこの先に居るのだろうか。
「さすがにこれはおかしいって気づくだろ」
「いや、どうだろ。大地のことだから、もっと行っちゃうかもしれない」
「アイツそんなにヤバいのか…?」
伸太郎は訝しげに訊いてくるが、正直晴登にも答えられない。如何せん、常人が方向音痴の感覚なんてわかるはずがないのだ。今までの経験上、なんかそんな気がするだけである。
「うーん…」
「どうしたの? 柊君」
どこか悩ましげな様子の狐太郎に莉奈が問う。すると彼は首を傾げながら答えた。
「なんかさっきから嫌なにおいがするんです…」
「嫌なにおい…?」
「同感。ボクも少し気分が悪いや」
「結月ちゃんまで? 何だろう…? 晴登!」
「ん?」
狐太郎だけでなく結月まで何かを感じたようだ。莉奈は意見を仰ごうと、晴登を引き止め、今しがたのやり取りを説明する。
「…つまるところ、なんかヤバいのがこの先にあるってことか?」
「うん。遠くてよくわからないけど、凄く不気味な感じがする」
「それにこのにおい。煙…みたいな?」
「煙…?」
結月と狐太郎の話を聞き、晴登は考える。常人ならまだしも、他でもない彼らの感覚だ。気のせいだと安易に流すことはできない。一体この先に何が待っているというのか。それに煙とは──
「「うあああぁぁぁぁぁ!!!!!」」
「「!!??」」
突然、森の奥から絶叫が聴こえた。声質は男子のそれ・・・恐らく、大地たちだろう。
「…っ、行こう!」
2人の話を聞いた後だから少し躊
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