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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第43節「遥か彼方、星が音楽となった…かの日」
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二課本部も何も確認出来ず。
ウェルに手錠をかけ、空き部屋にぶち込んできた弦十郎は、発令所へと駆け込む。

「藤尭ッ! 出番だッ!」
「忙しすぎですよッ!」
「ぼやかないでッ!」

藤尭が弾き出した軌道計算により、ネオ・ノーチラス周辺の岩盤、その脆い部分へと正確にミサイルが発射される。

周辺の地面を崩したネオ・ノーチラスは、フロンティアから脱出した。

と、そこで弦十郎は戻っていない職員に気が付く。

「緒川、春谷はどうしたッ!?」
「ああ、春谷さんでしたら……」

落下していくネオ・ノーチラス。
その隣を……エアキャリアが飛んでいた。

『私の事ならご心配なく。人命救助を果たした後、報告に戻ります』
「春谷……」

ホッと息を吐く弦十郎。
モニターの向こうでエアキャリアを操縦しながら、春谷は汗を拭った。



「翔ッ! 翔ッ! こっちだッ!」
「ツェルトッ!」

脱出したツェルトが、フロンティアの大地を跳躍する。
伸ばされた鎖を掴み、翔は彼を自分の方へと引っ張った。

RN式とはいえ、Model-GEEDもまたシンフォギア。バリアコーティングにより、短い間なら宇宙でも活動できる。
宙を泳ぎながら、ツェルトはようやく仲間達の元へと辿り着いた。

「ツェルト……ッ!」

マリアはツェルトの顔を見るなり、彼の元へと駆け寄り、そして抱き締める。

「ッと……。マリィ、約束通り戻って来たぞ」
「うん……」
「それと……セレナのギア、すごく似合ってる」
「もう……こんな時まで……」

ツェルトの胸から顔を離し、彼の顔を見上げるマリア。

周囲が少し、ロマンチックな雰囲気になりかけたその時……翼が叫んだ。

「おい、あれを見ろッ!」

装者達の視線の先で、赤熱化したフロンティアが溶解し、ネフィリムの心臓へと吸収されていく。

「──あれが司令の言っていた……」
「再生するネフィリムの心臓ッ!」

フロンティアを食らったネフィリムの心臓が巨大化。

赤き灼熱の巨人、ネフィリム・ノヴァが両腕を広げて咆哮した。

「そうはさせないッ!」

調の両手、両足のパーツが脱着されて変形し、調の姿に似た巨大なロボの姿となる。
完成したロボの頭部にあるコックピットへと、調は搭乗し、両腕の丸鋸を構えた。

(つい)Ω式・ディストピア〉

「はああああッ!」

同時に、切歌は大鎌の先端を三本の鉤爪状に変形させ、ブンブンと振り回す。

終虐(ついぎゃく)Ne破aァ乱怒(ネバーランド)

「やああああッ!」

二人は同時に突撃し、ネフィリムの体を切り裂く。

だが次の瞬間、二人のギアに亀裂が入り、全身からそれぞれの薄紅と緑の光が
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