第43節「遥か彼方、星が音楽となった…かの日」
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
二課本部も何も確認出来ず。
ウェルに手錠をかけ、空き部屋にぶち込んできた弦十郎は、発令所へと駆け込む。
「藤尭ッ! 出番だッ!」
「忙しすぎですよッ!」
「ぼやかないでッ!」
藤尭が弾き出した軌道計算により、ネオ・ノーチラス周辺の岩盤、その脆い部分へと正確にミサイルが発射される。
周辺の地面を崩したネオ・ノーチラスは、フロンティアから脱出した。
と、そこで弦十郎は戻っていない職員に気が付く。
「緒川、春谷はどうしたッ!?」
「ああ、春谷さんでしたら……」
落下していくネオ・ノーチラス。
その隣を……エアキャリアが飛んでいた。
『私の事ならご心配なく。人命救助を果たした後、報告に戻ります』
「春谷……」
ホッと息を吐く弦十郎。
モニターの向こうでエアキャリアを操縦しながら、春谷は汗を拭った。
「翔ッ! 翔ッ! こっちだッ!」
「ツェルトッ!」
脱出したツェルトが、フロンティアの大地を跳躍する。
伸ばされた鎖を掴み、翔は彼を自分の方へと引っ張った。
RN式とはいえ、Model-GEEDもまたシンフォギア。バリアコーティングにより、短い間なら宇宙でも活動できる。
宙を泳ぎながら、ツェルトはようやく仲間達の元へと辿り着いた。
「ツェルト……ッ!」
マリアはツェルトの顔を見るなり、彼の元へと駆け寄り、そして抱き締める。
「ッと……。マリィ、約束通り戻って来たぞ」
「うん……」
「それと……セレナのギア、すごく似合ってる」
「もう……こんな時まで……」
ツェルトの胸から顔を離し、彼の顔を見上げるマリア。
周囲が少し、ロマンチックな雰囲気になりかけたその時……翼が叫んだ。
「おい、あれを見ろッ!」
装者達の視線の先で、赤熱化したフロンティアが溶解し、ネフィリムの心臓へと吸収されていく。
「──あれが司令の言っていた……」
「再生するネフィリムの心臓ッ!」
フロンティアを食らったネフィリムの心臓が巨大化。
赤き灼熱の巨人、ネフィリム・ノヴァが両腕を広げて咆哮した。
「そうはさせないッ!」
調の両手、両足のパーツが脱着されて変形し、調の姿に似た巨大なロボの姿となる。
完成したロボの頭部にあるコックピットへと、調は搭乗し、両腕の丸鋸を構えた。
〈終Ω式・ディストピア〉
「はああああッ!」
同時に、切歌は大鎌の先端を三本の鉤爪状に変形させ、ブンブンと振り回す。
〈終虐・Ne破aァ乱怒〉
「やああああッ!」
二人は同時に突撃し、ネフィリムの体を切り裂く。
だが次の瞬間、二人のギアに亀裂が入り、全身からそれぞれの薄紅と緑の光が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ