第12話
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もツノが生え、複眼辺りは緑色の模様。
胸に刻まれた文字は、『DECADE』『20ーー』。
万物をも圧倒する風貌は、正に『悪魔』であった。
「真……理」
悪魔の異形が何かを埋め込まれる。男は手に握られた写真に写っていた愛する者の名を口にした直後、その意識を失った。
ーーーーー
レジスタンスの一員となった人間達には、事件が起きれば休みなどない。
通信越しに招集を伝えられ、アラタは1人レジスタンスの基地へと赴いていた。
中に入ると、既にヒロキやスズナらといったAチームの隊員が各々イスに座ったり壁に寄りかかっていたりなどしており、アラタに真っ先に気づいたサキが笑顔で手を振ってくる。 手を振り返すや、スズナに何故か冷たい視線を向けられる。何かしたか、と思ったところで、部屋に立てかけていた時計の時刻を見て・・・・・その原因に気づく。
「遅い」
「す、すんません……」
短い間ながらも、交友の末に仲間の事は理解し始めてきている。彼女ーー宮間スズナは仕事には滅茶苦茶シビアだ。具体的に言うと怒らせると怖い。こうして正座をして鋭く冷たい視線を一身に受けている。別にする必要なのだろうが、彼女の凄みに押され必要以上にやってしまう。
「次やったら承知しないから。分かった?」
「あ、はい……」
「まあまあ、スズっちも怒りなさんなって……ぐふっ!?」
「アンタは黙ってて」
ヨータとしては彼なりの気遣いなのだろうが、余りにも軽い口調なのが癪に障ったスズナに腹パンされて地面で蹲ってる。 だがヨータはどんな時でも笑顔を絶やさず場の空気を察して切り替えようとする心遣いは誰もが分かっているので、ソレには触れること無くいつも通りのように過ごしている。それはそれでどうかとは思うのだが、真相は如何に。
「だ、大丈夫……?」
「やっぱサキちゃんエンジェル。結婚しない?」
「え、えぇ!?けけけ、結婚?!」
「……っ」
「ゲボらァ!!?」
「ヨータさん?!」
そんな蹲るヨータの背中を摩るサキに、ヨータは嘘のように飛び跳ねて手を掴み求婚を申し込む。が、それを見たスズナが今度は渾身の左ストレートをヨータの右頬に叩き込む。
「ちょ、痛い!スズナちゃんやめて!僕死んじゃうから!!?」
「お前って奴はホントに……!」
「ヘルプ!ヘルプミー! 助けてくれマイフレンド! 僕らは真のUじゃないのかよォ!?」
暴言を吐きながら馬乗りになって殴り始めるスズナに、流石の彼も不味いと助けを求めてくる。 しかし言葉の端々に色々と鼻が着く口調で、自業自得な所もあるので止めようが無い。むしろ止めたら巻き込まれると誰も止めようとしない。
それにため息を吐く石田とゲン
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