第五十九話 先輩と神戸でその十三
[8]前話 [2]次話
「あの子ですか」
「そう、あの子の分もよ」
「買っておかないといけないですか」
「プレゼントすると喜ぶわよ、彼」
「そういえば明日来るんですよあの子」
ここで阿波野君のことを思い出さずにいられませんでした。
「うちの教会に」
「じゃあ丁度いいわね」
「はい、あの子食べるの好きみたいだし」
それならでした。
「月餅がいいですかね」
「月餅ね」
「はい、あのお菓子を」
こう先輩に答えました。
「どうでしょうか」
「いいわね」
先輩は私に微笑んで答えてくれました。
「あのお菓子美味しいからね」
「はい、阿波野君も喜んでくれますよね」
「多分あの子なら」
「阿波野君ならですか」
「ええ、何でも喜んでくれるけれど」
「そうなんですか」
「月餅もね」
こちらもというのです。
「絶対に喜んでくれるわ」
「そうですか、それじゃあ」
私はすぐに家族と阿波野君へのお土産を買いました、勿論大石さんの分もです。ただその後で、でした。
先輩のお言葉で気になったものがあって先輩に尋ねました。
「あの、阿波野君なら何でもっていわれましたね」
「ええ、言ったわよ」
その通りという返事でした。
「今ね」
「そうですよね」
「ちっちのプレゼントならね」
「そうなんですか」
「絶対にね。ちっちもいい後輩君と会ったわね」
「いいでしょうか」
このことについてでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ