第90話
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〜エリンの里・ロゼのアトリエ〜
「リ、リウイ前皇帝陛下……!」
「それにギュランドロスさんも……」
「どうしてお二人が自らこちらに……」
二人の登場にトワとガイウスは驚きの声を上げ、クルトは目を丸くして訊ねた。
「な〜に…………そこの”灰色の騎士”のように、本来の”運命”が大きく”改変”された皇太子殿の顔を見たかっただけさ。」
「そ、そんな理由の為だけに皇帝自らがここに足を運ぶって……」
「意味不明過ぎよ……」
「……メサイアから聞いた通り、行動原理が一切読めない人物のようだな。」
ギュランドロスの答えにその場にいる多くの者達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中エリオットとセリーヌは疲れた表情で呟き、ユーシスは真剣な表情でギュランドロスを見つめた。
「まさかとは思いますがお父様も同じ理由なのですか?」
「そんな訳あるか。俺はその男に無理矢理付き合わされてここに来ただけだ。」
「ふふっ、”偶然”とはいえ”エレボニアの第三の風”であるオリヴァルト殿下達の前にこうして連合と新生軍を率いる立場の者達をこの場に集めるとは、もしかして”偶然”ではなく”狙って”この場にリウイ陛下も連れて現れたのでしょうか、ギュランドロス陛下は。」
困惑の表情のプリネの問いかけにリウイが呆れた表情で答えるとミュゼは意味ありげな笑みを浮かべてギュランドロスを見つめ
「あ……っ!」
「……確かに言われてみればメンフィル、クロスベル、そしてヴァイスラントの三勢力のそれぞれの軍の”総大将”が集まっている状況ね。」
「……ま、問題は連中がスチャラカ皇子の話を聞くかどうかだがな。」
ミュゼの指摘を聞いたアネラスは声を上げ、シェラザードは真剣な表情でリウイ、ギュランドロス、ミュゼを順番に見回し、アガットは呆れた表情で呟いた。するとその時オリヴァルト皇子がリウイの前に出て頭を深く下げて謝罪した。
「……お久しぶりです、リウイ陛下。謝罪が遅くなりましたが、メンフィル帝国をエレボニアの内戦に巻き込んでしまった事、そしてリィン君とエリス君、それにセレーネ君という貴国の有望な若者達の貴重な時間を割いて留学させて頂いたにも関わらず、留学後の三人の貴国の待遇について何も相談しなかった挙句三人を我が国の内戦に巻き込んでしまい、誠に申し訳ございませんでした………!」
「僕達エレボニア皇家の不甲斐なさに内戦と関係ない貴国まで巻き込んでしまい、本当に申し訳ございません……!」
「―――申し訳ございません!父が雇った猟兵達によるユミル襲撃を知った時、父を処刑してでも父の身柄と共にメンフィル帝国に自首していれば、メンフィル帝国の怒りがここまで膨れ上がる事もありませんでした……!」
オリヴァルト皇子がリウイに謝罪するとセドリックとユーシスも続くようにリウイに謝罪し
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