第90話
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アがメンフィルの要求を全て呑むという申し出をする事は”降伏”を意味しているから、当然”降伏条件”も戦争前の条件よりも厳しくなるという事でしょうね。ましてやメンフィルは今回の戦争で既に莫大な費用を投じているでしょうから、恐らく”降伏条件”の中にはその費用の支払いも含まれる事になると思うわ。」
「おまけにメンフィルが”賠償”として要求していた領土の一部――――――クロイツェン州を焼き払うなんてバカな真似もしでかしているからな。自分達の手で滅茶苦茶にした領土を賠償にして、その領土の復興の為の人手も出さない上復興金も支払わず復興関連は全てメンフィルの自腹なんて事は”中立の立場”である俺達からしても、幾ら何でも虫が良すぎる話だと思うぜ。」
「あ…………」
「………それは…………」
「…………………」
複雑そうな表情で答えたシェラザードの推測と呆れた表情で答えたアガットの話を聞いたエマは呆けた声を出して辛そうな表情を浮かべ、ラウラは複雑そうな表情で答えを濁し、アガットの指摘に父親が深く関わっている事をすぐに思いだしたエリオットは辛そうな表情で顔を俯かせた。
「当然”焦土作戦”の被害を受けたクロイツェン州の復興にかかった費用もそうですが、更には貴国に贈与予定だったクロイツェン州に対して”焦土作戦”を行った事に対する謝罪金も膨大な年数をかけてでも貴国の要求通りの金額を支払うつもりですし、もし許して頂けるのならば復興の為の人材もエレボニアが用意し、派遣させて頂きます……!」
「それと今回の戦争でかかった貴国の莫大な費用も支払う所存です……!ですからどうか、和解にご協力ください……!」
「ハア………―――二人とも頭を上げろ。そもそもお前達は”順序を間違っている。”よって、ここでどれだけ俺達にとって都合のいい条件を出したとしても、”今回の戦争を止める事は不可能だ。”」
頭を下げ続けているオリヴァルト皇子とセドリックを見たリウイは軽く溜息を吐いた後静かな表情で指摘し
「”順序を間違っている。”………どういう意味なんでしょうか?」
「多分だが、エレボニアに戦争を強い続けているギリアス達を何とかしてから停戦を頼めって意味なんじゃねぇのか?」
「ハッ、なるほどな………例え連合が戦争を止めたとしても、肝心のエレボニア自身が戦争を望んでいたら、連合も”敗戦”しない為にも戦争を続けざるを得ないって事か。」
「――――――そういう事ですわ。オズギリアス盆地の時にもお話したように、今のエレボニアは”呪い”によって”エレボニア全てが闘争”に染まりつつある事で、”世界を終焉に導く為に戦争を望むオズボーン宰相達はもはや止められません。”そしてそれを止められる方法は唯一つ。それは――――――」
「”世界を終焉に導く者達全てを呪いごと抹殺する事”で、それ
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