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仮面ライダーLARGE
第八話「新たな同居人?」
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ろん彼女も誘うがいい』
 『は?』
 『今の時代、あの``若造``や君のような英雄的``正義``を振りかざすライダー達にはこの世界は地獄だ。初代ライダーの本郷猛たちでさえも、このISによってもたらされた女尊男卑の世界に対して深い疑問を抱いている。もはや、今の彼らは嘗てのように世界を救うための英雄的正義を貫く概念に躊躇いを持っている』
 『正義って……』
 正直、俺も仮面ライダーになる前は仮面ライダー=正義の味方だなんて考えていた甘い奴だった。しかし、だからといって目の前にいるコイツが正義を語ることに関しては不愉快に思った。
 『どうしてそう言い切れるんですか?』
 正直、憧れである1号ライダーだけは変わらないでほしいというのが俺の個人的な願いだからだ。
 しかし、高見沢は答えた。
 『何故なら、世界が仮面ライダーの敵になったからだ! 今もなお、世界はライダー達を怪人同様の悪として見ている。それは決して否定できないことだ。きっと、君がライダーと知れたら、周囲は君を敵視して戦う者たちは牙を向けるだろう』
 『全員が全員、ライダーを敵視しているわけじゃない!』
 俺は、それだけは否定した。ライダーは世間から絶対的悪として見られたりはしない。現に、この前のカラスロイドとの戦いでそれは十分に知れた。
 『ほう?』
 『アンタたちのようなライダーが社会で好き勝手に暴れるせいで、それに巻き込まれた多くの人々がライダーをひとまとめに憎んだりするんだ!』
 『いいや、ライダーに善も悪もない。必要ないのだよ』
 上目目線で雷羽を見る高見沢もまた、その事実だけは曲げなかった。
 『王蛇やシャドームーンがやっていることは決してッ――』
 『人はみんな``ライダー``なんだよ!』
 わずかに強まった彼の声が根強く雷羽の耳に響いた。
 『先ほども言うように、誰しもが信じた道を進み、その道を突き進むことこそが正義というものの本質だ。個々が抱く正義の内容に善も悪も関係ない。王蛇・浅倉威やシャドームーン・秋月信彦も大衆からは悪とみなされるも、彼らには己が信じた道を歩む目的、「正義」が存在する。逆に悪党と呼ばれるものでなくても、自身の道を探さずに迷い、あるにも進もうとしない者には正義なんてものはない。そういう人間こそが力もなく、すぐに蹴り落とされるだけの堕ちるべき弱者だ』
 そういうと、再び高見沢は俺にもう一度問う。
 『……さぁ、どうだね。私の元でライダーになる気はないか?』
 『断る』
 俺はきっぱりと返した。
 『ほう? 自ら蹴り落とされる道を選ぶか』
 『アンタが言うように、俺も自分の信じる正義のために戦わせてもらうさ。悪いが、俺はアンタみたいなライダーにはならない!』
 『クックック……口だけは達者のようだ。君は本当にあの「赤い仮面ラ
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