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ドリトル先生の競馬
第十一幕その三

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「今もね」
「ああしてですね」
「応援しているんだ」
「そうなんですね」
「特に団長さんがね」
 見れば三年生のその人は袴姿です、足は下駄です。
「凄いね」
「お一人だけ着物ですから」
「あれもだよ」
「日本の応援団ですね」
「昔ながら、昭和のね」
「その雰囲気ですね」
「そうなんだ」
 こうトミーにお話するのでした。
「今もあるのはいいことだよ」
「いや、こうした応援見ていたら」
 ホワイティが言いました。
「こっちも気分が高揚するね」
「観客である僕達もね」
 トートーも言います。
「楽しくなってくるね」
「これだとね」
「競技も待ち遠しくなるね」
 オシツオサレツもそうした気分になっています。
「本当にね」
「いい感じだよ」
「競技がはじまったら」
 チーチーは今か今かという感じです。
「今以上に気分が高揚するでしょうね」
「何ていうか」
 ポリネシアも今か今かとなっています。
「楽しみになってきたわ」
「この雰囲気もイギリスの競馬場にはないわね」
 ガブガブはここでお国のことを思い出しました。
「本当に日本の学校のものだね」
「やっぱりイギリスの競馬場ってね」
「貴族の場所で」
 チープサイドの家族もお国のことを思い出してお話します。
「こうした応援もなくて」
「静かだね」
「応援団とか学校の応援は」
 今言ったのはジップでした。
「ムードを思い切り盛り上げてくれるね」
「というか」
 最後にダブダブが言いました。
「これも日本の文化かな」
「そうだよ、この応援もね」
 応援団のそれもとです、先生は皆にお話しました。
「日本の文化だよ」
「やっぱりそうだよね」
「そうなんだね
「それじゃあね」
「日本の応援を楽しんで」
「そうしてね」
「競技もだよ」
 是非にとです、先生は言いました。
「楽しもうね」
「観てだね」
「応援して」
「そうして」
「そうだよ、勝敗以上に」
 それよりもというのです。
「楽しむものはね」
「それは、だよね」
「スポーツマンシップだね」
「健闘を讃える」
「そうしたことも楽しむんだね」
「それがスポーツの観戦だとね」
 その様にというのです。
「僕は考えているよ」
「紳士の楽しみ方だね」
「まさに」
「そうよね」
「先生は」
「そう思っているよ、僕はね」 
 本当にというのです。
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