黒魔導士と妖精軍師
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の怒りに触れた場合だ!!」
「「「「「!!」」」」」
ティオスの言葉でこの場にいる多くの人間が気付いた。この呪いが本来ならありえないものだと言うことに。
「え?どういうこと?」
「全然話が見えてこないんだけど・・・」
ソフィアとウェンディは意味がわかっておらず、首を傾げている。それに彼女たちの隣にいたリュシーとシリルが答えた。
「アンクセラムの魔法は命を尊く思えば思うほど"魔法の歯止めが効かなくなり生あるものを死に至らしめる魔法"」
「でも、魔力は俺たちは魔導士しか持っていない。でも、生と死はすべての人間・・・いや、すべての生物にあるもの・・・その禁忌を破るのは俺たち魔導士以外にもありえることなんだ」
2人がまさしく自分のやろうとしていた解説をしてくれたことに笑みを浮かべるティオス。彼はゼレフとメイビスの元に近づいてくる。
「そう!!俺たち魔導士だけに"アンクセラムの呪い"が適応されるわけはないんだ!!じゃあなんでお前らがここまで生き、多くの命を奪ってきたか」
「やめろ・・・」
震えながらナツはそう呟くので精一杯だった。全く歯止めがなくなっているティオスがそんな声で止まるわけもない。
「お前たちの"呪いにかかった"という強い思い込みが、多くの命を奪ったんだよ」
とても信じられるようなことではないティオスの言葉に全員が声を発することができない。ティオスは2人を見下ろす位置まで行くと、さらに2人を絶望へと突き落とす。
「命を奪う呪いにかかったと思ったお前たちは心が乱れると魔力の歯止めが効かず、生あるものを死へと至らしめた。そしてお前たち自身は自殺細胞がうまく機能できずに死ぬこともできない。
だが、安心してくれ!!この自殺細胞は一度自覚してしまえば自然に活動し始める。お前たちの"偽りの呪い"など、あっさりと終わらせてくれるんだ」
死を待ち続けていたゼレフとメイビス。もし彼らが自分たちの愛で矛盾の呪いを打ち破り、この世から旅立てたと思えていたらどれだけ幸せだっただろう。
だが、ティオスはそれを許さない。体が消えるまでもうまもなくというところで自分がたどり着いた呪いの真理を告げることにより、彼らは絶望の淵に立たされ・・・そして・・・
「ごめんメイビス・・・僕が余計なことを言ったから・・・」
「あなたのせいじゃありません・・・私があの時・・・あなたの命を奪えていたら・・・」
後悔の念を抱えたまま、呪いの呪縛に蝕まれた2人の物語は終わりを告げた。
「そんな・・・バカな・・・」
ガクッと膝をついたのは、たった今地上を後にした2人の魔導士の息子。彼の希望の星であった父も母も、天海
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