ターン28 翠緑の谷の逆鱗
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行け、ブランディストック!」
パワー・ツールの左腕のマイナスドライバーが重い音を立ててパージされて地面に落ち、その代わりにさっきサーチされたばっかりのブランディストック……青みがかった肌に短い手足、頭頂部に小さいが鋭い金属質の一本角を持つ小型の竜がその両手両足、それに尻尾まで使ってがっちりとその腕に絡みついた。なかなか異様な光景だったが、効果は本物だ。
機械龍 パワー・ツール 攻2300→2800
「さらにこの瞬間、パワー・ツールの効果発動。1ターンに1度このカードに装備魔法が装着された時、カードを1枚ドローする。装備特典!」
手札も補充、攻撃力もアップ。明らかに調子づいてやがったが、アタシにもまだ余裕はあった。アタシの伏せカードはトラップカード、幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ。対象モンスターのレベルをターン終了時まで2にし、さらに攻撃力も600下げるあのカードを使えば、真紅眼の不屍竜で返り討ちにできる。
でもなあ、そんなこと考えてる時に限って、上手くはいかないもんなんだよなあ。な、アンタならわかるだろ?
「待たせたな、バトルだ……だが、今パワー・ツールにもしものことがあったら装備状態のコルセスカまで一蓮托生だな?バトルフェイズ開始時に速攻魔法、封魔の矢を発動だ!」
無数の矢が上空から降り注いだが、その狙いはアタシじゃなければ真紅眼でもない。伏せられたロスト・ヴァンブレイズを固くその場に張り付けやがった。
「この発動に対して一切のカードは発動できず、さらにこのターンの終了時まで互いにあらゆる魔法も、罠も、その効果を使うことはできない。『赤髪の夜叉』もうひとつの戦術、バージェストマを中心としたトラップ連打……そいつも通しゃしねえよ!今だ、パワー・ツール!」
「真紅眼!」
迎撃のために吐き出された鬼火の炎弾を右腕のシャベルでがっしりと受け止め、そのまま横に弾いたパワー・ツール。勢いを止めることなく肉薄して、左腕のブランディストックをその腐った肉にへばりついた竜の鱗めがけて突き出した。いくらドラゴンったって、今は限界なんてとうに越えたアンデット。元々ガタがきてたからな、いともあっさりその切っ先は背中側まで突き抜けやがったよ。
機械龍 パワー・ツール 攻2800→真紅眼の不屍竜 攻2700(破壊)
糸巻 LP4000→3900
「くくく……まずは『赤髪の夜叉』の代名詞、真紅眼の不屍竜。さあ、次は何を出してくれる?死霊王 ドーハスーラか?それともバージェストマ・アノマロカリスか?どいつからでも構わない、お前のプロデュエリストのプライドごとへし折ってやるよ。見ててくれよ親父、ブランディストックの特殊能力!このカードを装備したモンスターは、1
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