ターン28 翠緑の谷の逆鱗
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のない永続カードの宿命だな。お前はいいよなあ、KYOUTOUウォーターフロントはまともに破壊で剥がそうとすると異様に固いんだから。
とと、また話が逸れたな。
「来たか……フィールド魔法、竜の渓谷を発動」
「ここで竜の渓谷だと……?」
崩れたビルの表面に岩肌のテクスチャが上書きされて、周りの風景が霧深い山の中になった。だけどその時は、周りなんて見てる余裕はなかったな。竜の渓谷っつったら、まあドラゴン族のサポートだろ?ドラグニティのサポートでもあるんだが、使われる比率的には九分九厘ドラゴン族だ。
だけどこれまでのデュエルでアタシが見てきたカードは、どう見ても機械族の関連ばかり。ご丁寧にアイアンドローまで入ってるんだから、なおさらだ。
何が狙いなのか?どの道その効果を止める手は持ってなかったから、見てるしかなかったんだけどな。
「竜の渓谷の効果を発動。1ターンに1度手札を1枚捨て、2つの効果から1つを選択する」
まあ何が狙いにせよ、とりあえずは2つ目の効果……デッキのドラゴン1体を選んで墓地に送るのが狙いだろう。そんな安易な考えを、そいつはあっさり超えていった。ああ、認めてやるよ。全く、大したもんだったぜ。決死の覚悟が決まってるやつってのは、やっぱそれだけ強くなれるんだろうな。今この町にうろついてるようなチンピラとは、比べるのも失礼なぐらい格が違う。
「俺が選ぶのは、レベル4以下のドラグニティ1体をサーチする効果。レベル1モンスター、ドラグニティ−ブランディストック!」
「ドラグニティのサーチ……それも、ブランディストックぅ?」
「ああ、そうさ。そして、そろそろお楽しみのシンクロ召喚だ。レベル4のメカ・ハンターに、レベル3のブラック・ボンバーをチューニング!起動せよ逆鱗。全ての武具を貪欲に掴む鋼の威容!シンクロ召喚、レベル7……機械龍 パワー・ツール!」
☆4+☆3=☆7
機械龍 パワー・ツール 攻2300
アタシと同じ、レベル4モンスターとレベル3チューナー2体でのシンクロ召喚だった。さすがにそこは偶然だろうし、そもそもだからなんだって話だけどな。
まあとにかく全体的に黒みがかった黄色の装甲を持つ機械の龍が、土木工事でもやろうってのか左右に広がる竜の渓谷を左手の青いシャベルでざっくりと掘り、右腕に換装された緑のマイナスドライバーを突き刺して辺りに土塊をぶちまけながら着地した。ソリッドビジョンでそう見えるってことは、つまり現実的には崩れたビルをさらにぶち壊してコンクリートの塊をでたらめに吹き飛ばしたってことだ。
「そして永続魔法、竜操術を発動。1ターンに1度場のモンスターを選び、手札のドラグニティをそいつに装備できる。そしてドラグニティを装備したモンスターの攻撃力は500アップする。
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