TURN44 インド独立その一
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TURN44 インド独立
イギリスのところに二人の子供達が来た。一人は。
まだ小学校に通っていそうな少年だった。背はまだ低い。
インド人に相応しく褐色の肌をしているが顔立ちは白人のものだ。褐色の癖のある髪を後ろで束ねて何処か中性的な顔の瞳は薄紫だ。白いブラウスにズボン、緑の模様のあるインド調のベストにリボンという格好だ。
少年はイギリスにエイリス風の敬礼をしてから名乗った。
「アグニ=プーシャンです」
「ああ、宜しくな」
「東インド会社で勉強させてもらってます」
「勉強?学生さんか?」
「あっ、もう大学も卒業しました」
「カレッジもって。飛び級かよ」
「二人共そうなんですよ」
二人の後ろにいるクリオネが誇らしげな微笑みと共にイギリスに話してきた。
「この子達はインドでもとりわけ優秀な子供達で」
「そういえばあんた学校もやってたな」
「はい、幼稚園から大学院まで」
クリオネの東インド会社は学校も経営しているのだ。
「経営していまして」
「そこの子達か」
「二人共孤児でしたが」
その孤児達をだというのだ。
「保護して教育をしています」
「保護って。インドの孤児をか?」
「孤児を放っておくことはどうかと思いまして」
クリオネはここで微妙な顔を見せた。
そのうえでだ。イギリスに眉を曇らせてこんなことを話した。
「あの、お言葉ですが孤児というものは」
「ああ、絶対に見捨てるなっていうんだな」
「そうしたことは人道的にもよくありません」
「それにだよな」
「子供は育てれば必ず大きな力になります」
人的資源だというのだ。孤児もまた。
「ですから」
「そのことについては何も言わないさ」
「有り難うございます」
「あんた悪い奴じゃないんだな」
イギリスもわかることだった。クリオネのそうしたところは。
「ちゃんと子供の面倒も見るんだな」
「植民地の貴族達の様なことはしません」
こうも言うクリオネだった。
「何があろうとも」
「そこもいいところだよ、あんたも」
「有り難うございます」
「正直こっちに来て貴族連中のやってることには頭にきたさ」
「私もです」
イギリスの横にいるネルソンも言ってきた。
「植民地の民衆を虐げ自分達だけが私腹を肥やすことは」
「ベトナムでは目に余りました」
ネルソンはベトナム総督に美少女達を勧められたことを不快感と共に思い出して述べた。
「斬り捨てるべきだったでしょうか」
「そうしてもよかっただろうな」
イギリスもそうしたことを好まないが故の返答だった。
「今度見た時はな」
「成敗して宜しいのですね」
「ああ、そうしてくれ」
「ではその様に」
「それでだ」
イギリス
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