第七十話 海底火山
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と楽しそうじゃないか?」
「何!?」
計画の達成とアッシュ達が逃げていく姿を見て高笑いをしていたアルバートが目の前に広がった紅によって吹き飛ばされていた。
「テレビで見た姿とは随分違うけど、テレビで見た姿より遥かに間抜け面だな。」
足を突き出した状態でアルバートを睨むのは、アッシュ達と別ルートで進んでいたヴァンである。
最も自分の計画の障害となる存在の登場にアルバートは少々の焦りを感じながらも立ち上がる。
「君は…破壊神のロックマンか…初めまして、君に会えて光栄だと言っておこう」
「そいつはどうも…」
少しの間だけ睨み合う両者だが、先に沈黙を破ったのはアルバートだった。
「そろそろ私は失礼させてもらうよ」
「逃げるつもりか?」
「計画の達成を目前にして君を相手にするような無茶はあまりしたくはないのでね。ウロボロスならばともかく、流石にモデルVの状態では君には勝てないのは今までのデータから承知済みだ。そこの二人は君に任せよう、私がいなければ究極のロックマンとなれたであろう君への御褒美だ。プロメテとパンドラを煮るなり焼くなり好きにするといい」
アルバートは転送の光に包まれて部屋を後にし、ヴァンは倒れ伏しているプロメテとパンドラの元に歩み寄る。
「話は途中から聞いていたけど…自業自得とは言え、お前達らしくない惨めな最期だな」
今まで自分達の前で狂気に身を任せて暴れていた二人がこんなに容易く倒れていることにヴァンは怒りもしなければ嘲笑もせずに二人を見下ろす。
「……何しに来たんだ…お前は…復讐どころか…それさえアルバートに利用されていた俺達を嘲笑いにでも来たのかぁ!?」
アッシュ達から受けたダメージと負のエネルギーを吸収されたことで身動き出来ないプロメテがヴァンに憤怒の形相を向けるが、それで動じる程に短い付き合いではないのだ。
プロメテとパンドラとの付き合いなど、ヴァンからすれば不本意極まりないが。
「そんなことするわけないだろ、お前ら兄妹みたいな性悪じゃあるまいし……これで最期になるからな。何だかんだで四年間もの付き合いだ。最期くらい憎たらしいお前達の顔を良く見てやろうと思っただけさ…俺もここを脱出する。お前達は俺達の家族やプレリーの姉さんを含めた…自分達の復讐のために傷付け、そして殺してきた人々の罪と一緒にこのアジトと運命を共にするんだな」
冷たく言い放ちながらヴァンはプロメテとパンドラに背を向けて部屋を出ようと足を一歩前に出した。
「待っ…て…」
「ん?」
「…っ…パンドラ…!?」
部屋を後にしようとしたヴァンはパンドラの制止の声に立ち止まって振り返る。
プロメテもまた、パンドラの行動に驚くが、次の言葉に更に驚くことに
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