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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第三部〜薔薇色の黄金軍馬〜 第89話
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かった所か、今回の戦争ではセドリックとは”別の道”を選んだ事には本当に申し訳ないと思っている。」
「アハハ……僕はそんなに気にしていないよ。僕がオズボーン宰相達によって幽閉の身になった件に関してはクルトに何の落ち度もないし、黒の工房にも助けに来てくれたし、今回の戦争の件にしても君は僕や父上達の為にもリィンさん達と一緒に戦う事にしたんだろう?少なくても僕はその事に対して君に感謝はしても、恨んだりしないよ。」
「セドリック………」
「フフ………」
「……………」
クルトに謝罪されて謙遜した様子で答えたセドリックの様子を見たアルフィンは目を丸くし、その様子をオリエは微笑ましそうに見守り、ミュラーは静かな笑みを浮かべていた。
「―――だけど、僕も兄上達を手伝うと決めた以上、もし君達とぶつかり合う事態になったら全力で挑ませてもらうから、クルトも僕に遠慮して手加減とかをしないでね……!」
「ああ……!」
そしてセドリックの言葉にクルトは力強く頷き
「――――――それじゃあ俺達はこれで失礼させてもらう。」
二人の様子を見て去り時と判断したリィンはアルフィン達と共に退出しようとした。

「あ………そ、そうだ!皇太子殿下の件で思い出したけど……リィンはユミルに捨てられる前の事についてはまだ知らなかったよね!?」
「皇太子殿下と合流した際に偶然知った事実なんだが……君がよければ、聞いていかないか?」
「――――――ならば私達もその件が関係するシュバルツァー男爵閣下と宰相殿との”関係”についても語った方がいいだろうね。」
その時ある事を思い出したエリオットとマキアスはリィンを呼び止め、二人の申し出を聞いたオリヴァルト皇子は静かな表情で続きを口にした。
「え…………男爵閣下とオズボーン宰相の”関係”、ですか?」
「それもリィンのシュバルツァー家の養子入りの件も関わっているとなると……まさか、お二人は旧知の仲か何かなのでしょうか?」
オリヴァルト皇子の話を聞いたアリサは呆け、ラウラは真剣な表情で訊ねた。

「………お前達も知っているように俺達は”メルカバ”で各国を回る前に内戦や今回の戦争の件での男爵夫妻への謝罪等の為にユミルを訪れて夫妻と面会をしたのだが……その時に男爵閣下は”リィンをシュバルツァー家の養子にした本当の経緯”も語ってくれた。」
「”リィンをシュバルツァー家の養子にした本当の経緯”という事は、男爵閣下が雪山に捨てられていた幼いリィンを偶然見つけたという話も違っていたのですか?」
ミュラーの説明を聞いたユーシスは続きを促した。
「ああ………宰相殿の出身は帝国の北部――――――ユミルの近郊だったらしくてね。宰相殿が13歳の頃に両親を雪崩で失った宰相殿は宰相殿の父君が親しかったシュバルツァー男爵家に引き取られたそうでね。そのシ
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