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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第三部〜薔薇色の黄金軍馬〜 第89話
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合だと、その”罰”を与える可能性がある事がわからないのか?」
「………あ〜………確かにエステル君は当然として、どことなくエステル君に似ていたエイドス様の性格を考えると本当にありえそうだよね………」
(一体どんな性格をされている”女神”なんだ、”空の女神”は……?)
ミュラーの指摘に対してふざけたオリヴァルト皇子だったが、ミュラーの更なる指摘でエイドスやエステルを思い浮かべた後冷や汗をかいて疲れた表情で溜息を吐き、二人の会話を聞いたクルトは冷や汗をかいて表情を引き攣らせていた。
「フフ…………――――――御挨拶が遅れて申し訳ございません。お久しぶりです、皇太子殿下。内戦勃発から様々な辛いご経験をされたようですが、こうして無事にお戻りになられて本当によかったです。」
ミュラーとオリヴァルト皇子のやり取りを微笑ましそうに見ていたオリエはセドリックに会釈をし
「オリエさん………いえ、これも僕の未熟さとオズボーン宰相を盲目的に信じていた愚かさが招いた事ですから。――――――例えばこの髪のように。」
会釈されたセドリックは謙遜した様子で答えた後白髪のままになっている自分の髪に視線を向けた。

「あ………」
「セドリック………」
セドリックの話を聞いたアルフィンは呆けた表情で声を出した後クルトと共に辛そうな表情でセドリックの髪に視線を向け
「その…………Z組の皆さんやリィンさんは今どちらに?内戦の件も含めて、助けてもらったお礼を改めて言っておきたいんです。」
「……すぐに呼んでくるよ。」
重くなりかけた空気を変える為に提案したセドリックの提案を聞いたオリヴァルト皇子は静かな表情で答えた。

その後セドリックはローゼリア達”魔女の眷属(ヘクセンブリード)”が用意した装束に着替えて、皆が待っている広間に姿を現した。


「へえ?随分と印象が変わったわね。」
「……とてもお似合いです、殿下。」
セドリックが纏っている黒を基調とした装束を見たレンは興味ありげな表情を浮かべ、ユーシスは口元に笑みを浮かべて賛辞の言葉を述べた。
「里の者達が用意した装束じゃ。ヌシが着ていた服はボロボロになっておったからの。」
「霊力の暴走をある程度抑える術式を組み込んであります。祖母にセリーヌ、姉さん、そして里に残っている人達みんなが力を込めてくれました。」
「ま、あくまで気休め程度だけど一応身につけておいた方がいいわね。デザインが気に入るかどうかは知らないけど。」
「いえ、申し分ないくらいです。エマさん、セリーヌさん、ローゼリアさん。他の里の方々にも感謝を。」
ローゼリアとエマ、セリーヌの説明を聞いたセドリックは感謝の言葉を述べた。

「うむ、苦しゅうない。」
「お、お祖母ちゃん……幾ら何でもその態度は皇太子殿下に対して不敬よ……」
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