暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga5トーマとナカジマ家とデバイスと・・・〜Meet〜
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お願いします」って微笑んだ。
「ケーキとジュース、持ってきました」
「ありがとう、セッテさん。ウーノさん、ドゥーエさん、配膳を手伝ってくれる?」
「はい」「ええ」
「トーマ。ジュースのお代わりはどうですか?」
「あ、いただきます。ありがとうございます、セッテさん」
セッテさんにジュースを注いでもらって、さっそくケーキを美味しそうに食べるスゥちゃん達を眺める。養子縁組を受け入れて本当の家族になったら、きっとすごく楽しいんだろうな。俺も、もうあんまし意地張ることなく受け入れてもいいかも、とは思ってるんだけど・・・。朧げになり始めてるヴァイゼンの鉱山の街の暮らし、家族や友達の記憶がフッと脳裏に浮かんだ。
(以前、ルシルさんにも相談したけど、幸せを受け入れて過去を忘れるのは正しいのか、今でも迷ってる・・・)
やっぱ何かしらのキッカケが欲しいかも。あの街を襲ったのはおそらくフッケバイン一家って呼ばれる組織だって、ギン姉伝手で聞いたルシルさんからの情報だ。いろんな世界を渡り歩いて人殺しや強盗、たくさんの犯罪を起こしてるっていう。あの街を襲った理由とか、問い質したいことは山ほどあって。でもそのあとは? そいつらが捕まった後、裁かれた後、俺はそれでも過去を忘れるのが怖いって思うのかな・・・。
「あ、そうだ、スバル。例のアレ、もう完成してるけどどうする?」
「本当ですか!? あーどうしよう!」
すずかさんにそう聞かれたスゥちゃんが文字通り頭を抱えて悩みだした。事情を知らない俺は「どうしたの、スゥちゃん?」って聞いてみた。するとノーヴェ姉が「いいじゃねぇか。トーマだってもうガキじゃねぇんだし」って、まさかの俺関係を示すことを言った。
「そうだな。別に戦闘用というわけじゃないんだ」
「せっかくすずかっちが作ってくれたんスから、埋もれさせておくのはもったいないっスよ」
「いつまでも携帯端末っていうのもね。別に悪いってわけじゃないけど」
「私も、もうこの場で渡しちゃってもいいと思うわよ、スバル」
「うーん、ギン姉たちがそう言うなら・・・。すずかさん、お願い出来ますか?」
「うんっ。すぐに持ってくるから!」
スゥちゃんにお願いされたすずかさんが奥へと引っ込んでいった。戻ってくるまでの間、俺は「あの、なんか俺にくれるの?」って、話の流れからしてそうなんじゃないかって思ったからストレートに聞いてみた。
「えっと、うん。ちょっとね」
歯切れが悪いスゥちゃん。なら俺は変に追撃せずに、すずかさんが戻ってくるのを待った。すずかさんは2分としないで戻ってきて、両手でしっかりと持つリボンが掛けられた小さな箱をスゥちゃんに「はい、スバル」って渡した。
「ありがとうございます。それ
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