第21話 思わぬ奥の手:後編
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そんな彼女に分からせる為に、百聞は一見にしかずと言わんばかりにミヤコは『示して』みせる。
「さあ、大神士郎君。大邪衆最初の仕事として、目の前の裏切り者を始末しなさい」
その言葉の後に、暫しの沈黙が流れる。だが、その答えは無情のものであるのだった。
「はい、シスターミヤコ。邪神ヤマタノオロチの仰せのままに」
そう言いながら、虚ろな眼で士郎は自身の変貌した神機楼、タケノミカヅチを泉美へと向ける。
「士郎君……!」
必死で呼び掛けるが、その声は士郎には届いていないようだ。
そして、タケノミカヅチは手に持った剣を高らかに掲げる。すると、そこに猛々しい高圧電流が纏わり付き始めたのであった。それだけで物凄い光と破裂音が溢れ出ていた。
その刃と高圧電流という二重の危険物と化した刃を振り上げながら、士郎は高らかに言う。
「暴流雷撃──」
そして、その刃を泉美の愛機目掛けて打ち下ろす。
「轟破斬!!」
「うわああああっ!!」
その高圧電流の刃に泉美の機体は成す術もなく切り裂かれてしまったのであった。
その様子を満足気に見ながらミヤコは言ってのける。
「見事ですよ七の首・士郎君。それでは黄泉比良坂で待っています。報告を楽しみにしていますよ」
その後、ミヤコは自身の愛機・ガキノユウモンごと、その場から掻き消えてしまった。
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