第19話 合流
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は賛成する所ね。先日のあなたの戦い方を見ていて思ったわ」
そう千影が言う通り、泉美は搭乗者の肉体面から考慮して不利な戦いを、その自身の頭脳を使って見事に打ち勝ったのであるから。
「千影さん……」
想い人からの思わぬ称賛に、泉美は思わず頬を赤らめてしまい、満更でもない心持ちとなってしまうのであった。
だが、この泉美称賛ラッシュはまだ終了してないぜ! なのであった。
「俺からもお礼を言っておくぞ」
そう言ったのは士郎であったのだ。彼からもそう言っておかなければならない事がそこにはあったのである。
「今回の作戦で、姫子さんを俺の所に差し向けてくれたのは泉美さんという事だよな」
そう、士郎は出陣の前に姫子と手合わせが出来た事によりその力をより発揮出来る感覚が身に付ける事が出来たも同然だったからである。
そして、これはこの場では内緒なのだが、自分の惚れている姫子を自分と組ませてくれた事にも密かに感謝する所であるのだった。
「だから、俺もあなたがリーダーに相応しいと思うから、自分に自信を持つといいよ」
そう凜々しく士郎は泉美に言ってのけたのであった。
「自分に……自信ね……」
それは、泉美が有り余る才能を持ちながら、育った環境の関係で中々自身に持てない感情であるのだった。
だが、今それを乗り越える必要が彼女にはあるだろう。
「分かったわ、私がこれからリーダーを務めるわ。でも、困った時には手助けをして欲しいわね」
そう泉美が言うと、端を切るように次々と声が掛かってきたのであった。
「勿論だよ、泉美ちゃん。あなたばっかりに負担を掛けさせるつもりは毛頭ないよ♪」
「私達はもう仲間なんだから、頼っていいのよ」
「俺はまだ新参だけど、力になれる時は力になるよ」
その怒濤の皆の言葉に、呆気に取られつつも泉美はこう、なけなしの言葉を返すのであった。
「みんな……ありがとう」
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