第18話 白陽の騎士と創造の神:後編
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そのような物で防水加工のされたロボットの機能停止など狙えるはずがないのだから。
──そう、相手が本物のロボットであったのなら、である。
今しがた姫子が放った水圧を次々と浴びていくスーパーロボット軍団もどき。すると、それにより彼等のボディーはドロドロに溶けていったのであった。
それが意味する所はこうであった。
「あの子の読み通りみたいだったね。レーコ先生の神機楼は、『漫画に描いたキャラクターの実体化』だったって事♪」
そう、ヤゴコロノトウロによって繰り出されていた巨像達は、元は紙に描かれた漫画であったのだ。
そして、漫画を描くには基本的にインクを使うのである。
つまり、先程から産み出されていた巨像達は『インクの塊』であるという事なのであった。故に水によってあっさりと流れ落ちてしまったという事なのだ。
「良かった。レーコ先生が『CGで漫画を描く派』じゃなくて♪」
「……くっ!」
姫子の弁に思わず歯噛みするレーコ。この瞬間に本気でCGで漫画を描く技術を身に付けておくべきだったかと後悔するのであった。結構トーンを初めてとした器材の購入費は馬鹿にならない訳だし。
だが、まだ勝負があった訳ではないのだ。レーコは愛機にこれまで用いなかった武器を持たせるに至ったのだ。
それは、漫画を描く上での必需品の一つ、ペン──それを神機楼サイズにしたものであるのだった。
「今までの流れから、これがただの武器ではない事は分かるわよね?」
最早後がないレーコ。だが彼女はせめて振る舞いだけは堂々として見せようと気張るのであった。
そんなレーコに対して姫子は答える。
「うん、それをただの槍かなんかだと思って掛かったら痛い目見そうだね。でも──相手が悪かったよね?」
「!?」
そう姫子に言われたレーコが瞬時に血相を変えて上を見上げると──今正にその姿はあったのである。
そう、剣神アメノムラクモである。しかも、彼は宙に高く飛び上がりながら既に『準備は整わせて』いたのであった。
宙で剣を両手で握り締めながら、その刃にみるみる内に太陽エネルギーを充填させていたのだ。
そして、どうやら既にその充填は完全なものへとなっていたようであった。その状態から、士郎はこう言葉を刻むのであった。
「日輪光裂……」
「まずいっ!」
そうレーコは愛機に身構えさせるが、時既に遅しなのであった。士郎は剣神に太陽の光をふんだんに纏わせた剣を大振りに掲げさせ……。
「大撃斬っっっ!」
それを一気にヤゴコロノトウロ目掛けて振り下ろしたのであった。
そして、敵機はその極光の剣により、一瞬の内にその身を一刀両断されてしまったのだ。
「そ、そんな……」
自身の愛機の特殊性から、自らの優位は確実なものだと思って戦っていたら、気付けばこうなってい
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