第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第37話 外界っ子バトル:中編
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子を見据えながら、早苗は不敵に笑みを浮かべるのだった。
「そう言えば勇美さんは知りませんでしたよね?」
「?」
この人は何を言い出すのだろう? 勇美はそう思いながらも嫌な予感を味わった。
その予感は見事的中する事になる。
「空を泳ぐ海の生物を操れるのは、あなただけじゃないって事を!」
そう言うと早苗は右腕を目の前に繰り出すと、そこに意識を集中させ始めた。
すると、腕の周りを取り巻くように雲のような成分で構成された蛇が現出し始めたではないか。
「『スカイサーペント』あの鬱陶しい魚を捕らて下さい!」
言うと早苗はその蛇を携えた右腕を前に翳すと、狙いをメタルフライキラーに定めたのだ。
主のその命令に従うように、早苗の腕に巻きついていた蛇はそこから伸び出すと、鉄の飛び魚目掛けて牙を向け飛び掛った。
そして、とうとう蛇の牙は魚を捕らえたのだった。火花と共に不快な金属音が轟く。
「ええっ!?」
今度は勇美が驚く番であった。早苗があのような技を持っていたとは。
いや、おかしくはないだろう。先程のおみくじ爆弾といい、この人は真面目な性格に反して、奇抜な戦術を取るようだ。
それを悟った勇美はこの場は大人しく敵の攻撃を甘んじて受ける姿勢を見せたのだ。
機械とは言え、自分の代わりに身体を張って戦ってくれているメタルフライキラーには悪いが、これも戦術というものだと彼女は腹を括るのだった。
「はいっ!」
その最中、早苗は気合の一声を上げると、『空の海蛇』を鞭のようにしならせると、捕らえた機械の魚を一気に振り払い、自分より下方へと投げ飛ばした。
「地面に叩きつける気ですか!?」
「いいえ、勇美さんの事ですから、そんな余裕を与えたらその間に何か対策されてしまうでしょう」
「……くっ」
思惑を見透かされ、勇美は苦虫を噛み潰したような表情を見せた。ちなみにそんな最中にも早苗は「悪態を付くこの子も可愛い」等と思っていたが、この緊迫した局面では重要な事ではないだろう。
そして、早苗は先程のおみくじ爆弾の発射口を持ち出す。
「また爆撃する気ですか?」
「ええ、でもそれだけじゃあ芸がないので……」
そう言うと早苗は懐からスペルカードを取り出した。この勝負で初めて使うスペルカードである。
「では、このおみくじ爆弾に【奇跡「白昼の客星」】の力を足します」
言って早苗はおみくじ爆弾の筒にそのスペルカードを重ね合わせて、改めて宣言する。
「【空襲「星のエアレイド」】!!」
その宣言と共に、筒からおみくじ爆弾が放出される。
だが、アイアンサハギンを討伐した時のそれとは違い、それらは眩く輝いていたのだ。そう、まるで星のように。
そして、抵抗出来ない機械の魚に次々に飛び込んでいき、それら全ては盛大に爆ぜたのだった
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