最悪の事態
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る。
「お前らは次に備えて待ってろ!!」
「ここは俺たちが何とかする!!」
それだけ言って尚も加速していく2人。彼らが何をしようとしているのか、全く訳がわからない。
「俺がティオスを突き放す」
「俺は奴にトドメを刺す!!」
互いの顔を見て頷いた2人。彼らはレオンにまもなく到達するところまで来た。しかし・・・
ガシッ
伸ばしていたレオンの手を最初に握ったのは、地面に伏していた人物だった。
「君が生きててくれて嬉しいよ、天海」
「無駄話をするな、まずはあの2人を殺ってこい」
レオンの手を掴んだのは俺が倒したはずの天海だった。彼はレオンの手を取った勢いを生かすため、体を半回転させながら迫ってきていたカミューニさんとジェラールさん目掛けて彼を投げる。
「「くそっ!!」」
目の前に飛んできたレオンを見て2人は互い足を出し、それを互いに蹴り出して横へ飛ぶ。双方ともに蹴りを放った形になったため、レオンの攻撃範囲から逃れることができた。
「そんな・・・なんで生きて・・・」
しかし、それよりも俺の中には大きな動揺が走っていた。理由は単純、俺が仕留めたはずの天海が、まだ生きていることに驚愕させられたからだ。
「シリル・・・お前は俺に悪になりきれないと言ったな?」
カミューニさんとジェラールさんを逃したものの、レオンには一切動揺が見られない。その理由は間違いなく、彼の後ろにいる東洋の衣服に身を包んだ男だろう。
「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ」
「っ・・・」
ギュッと奥歯を噛み締める俺。天海という圧倒的な存在を前に、フィオーレの魔導士たちに動揺が広がっていた。
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