最悪の事態
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シリルの攻撃に飲み込まれたティオスは魔法と共に飛ばされていく。
(図星を突かれちまったな・・・ぶっちゃけシェリアたちを最後にどうするかはまだきめてなかったんだよな・・・)
天竜水に飲み込まれたティオスは飛ばされながらも、頭の中では次の策を講じていた。
(ラウルを仕留めきれなかった時に気付いたが、俺じゃあシェリアたちを殺すには至らない。しかしあいつも殺さないと俺の目的は果たせない)
シェリアたち多くの時間を過ごしてきた人物だけは守りたい気持ちと全ての人間を殺したいと言う欲望から来る両刀論。それが彼の心の中にあり、この最後の場面で押される展開を作ってしまっている。
(このままじゃ雑魚共にやられちまう。何か・・・お?)
格下相手にこれ以上の失態は許されない。ティオスはそれを打破する手段がないか考えていると、あるものが目に入る。
「こいつは嬉しい誤算だな」
そう呟いたティオスはその人物へと手を伸ばす。
「これで俺の勝ちだ、シリル」
シリルside
天竜水に飲み込まれ吹き飛ばされていくレオン。それを見送る俺たちは、次の攻撃に備え体勢を整えていた。
「着地したタイミングを狙う。私に続け!!」
エルザさんがレオンの着地のタイミングで一斉攻撃に出るため天輪の鎧へと換装する。
俺ももちろん攻撃に出る準備は整っている。今にでも動き出せるというその時、レオンが何かに手を伸ばしているのが見えた。
「しまった!!」
それを見た途端、カミューニさんが突然叫んだ。訳がわからずそちらを見ると、彼は合図を待たずに飛び出してしまう。
「おい!!カミュ!!」
「おめぇらはそこで待ってろ!!来い!!ジェラール!!」
「え!?」
ラクサスさんが彼を制止しようと声を出すが、すでに魔法の力も使いトップスピードに入っているカミューニさんは止まることなく突き進む。しかも、指名されたジェラールさんも何がなんだかわからずに動き出せないほどの速度で進んでいるのだ。
「さっき言ってた最悪の事態が起きる!!早く来い!!」
「最悪の・・・!?」
その声を聞き、ジェラールさんは一瞬眉間にシワを寄せたが、何かに気付くと流星で急加速。一気にレオンとの距離を詰める。
「なぜ先に言っておかなかった!!」
「言ったらビビって動けなかったろ?」
「それはそうだが・・・」
横並びになりながら突き進む2人。訳のわからなかった俺たちは呆然としていたが、動き出すべきかと2人に続こうとした。
「来るな!!シリル!!」
「!?」
しかし、カミューニさんのその言葉で動くのをやめ
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