TURN43 インドカレーへその三
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「よりあるかも知れません」
「流石に向こうも正念場だからな」
「集められるだけの戦力を集めてきています」
「普通に戦ってはまず勝てない」
東郷はこの現実を指摘した。
「それをどうするかだが」
「あの、そのことですが」
秋山は鋭い目になり東郷に述べる。
「情報が手に入りました」
「明石大佐からか」
「はい、インドカレーにいるエイリス軍の布陣です」
星域の宙図とその布陣の立体映像が出される。
「こうなtっています」
「成程な。エイリス軍は上下の砂嵐を利用して布陣しているな」
そのうえで縦に狭く横に広い陣を敷いていた。
「正面から来るしかない我々をか」
「迎え撃つつもりの様です」
「砂嵐はそう簡単には乗り越えられない」
東郷はこのことも指摘した。
「そう簡単にはな」
「はい、その通りです」
「防塵艦でもなけれがな」
東郷は微笑んで言った。
「それでもなければな」
「?それでは」
「これだけの砂嵐ならば視界もレーダーも効かない」
東郷は秋山にこのことも話した。
「そして通過も」
「アルデンヌだな」
東郷はオフランスのあの場所を話に出した。
「あれだな」
「あれはアステtロイドでしたが」
「今回は砂場だがな」
「どちらにしてもですか」
「ああ、通り抜けることはできない」
このことを言うのだった。
「普通はな」
「普通は、ですか」
「防塵艦を使う」
東郷は言った。
「ここはな」
「そうされますか」
「敵の意表を衝いて勝つ」
「孫子ですね」
「それでいこう。今回もな」
「そうですね。相手は五倍です」
戦力としては圧倒的な開きがあった。
「その五倍の戦力があるからこそ」
「そして砂嵐もある」
兵力に地の利、エイリス軍が持っているのはこの二つだった。
「圧倒的に有利だな」
「その有利な状況を以て決戦を挑んでくるならば」
「その状況を逆に利用しよう」
これが東郷の考えだった。
「それでどうだ」
「砂嵐を越えることは用意ではありませんが」
「しかしその為に防塵艦がある」
備えがあるというのだ。
「それを使えばな」
「勝てますか」
「勝つ、絶対にな」
可能ではなく絶対だった。東郷が目座すのは。
「この戦いに勝てればインドが味方につき」
「そしてですね」
「エイリスの国力は覆せないまでに落ちる」
最大の植民地を永遠に失うことによってだ。そうなることはエイリスが敗戦すれば確定することだった。「この戦争において非常に大きな意義がある」
「インドさんのお力を借りられれば」
日本も言う。
「ガメリカ共和国とも」
「互角に戦えるようになる」
「そしてインド洋も掌握できますね」
「この戦いのターニングポイントにもなる」
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