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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第三十四話
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「仕方ない、と言えば仕方ないと思いますが。傷数十カ所、骨折六ヶ所、それに多量出血……アニーさんやジュードさんが一目見て生きてるのが奇跡と言ってましたからね。…応急処置でエリーゼさんが回復術をかけ続けていたのが助けになったのだろう、と思います」



「そうなんだ…。後でエリーゼ達にお礼しとかないと……そういえば、あの後どうなったの?」



ヴォルトの説明の内容に苦笑しながら、徐々に痛みに慣れてきていまだに引っ付いている二人の頭を撫で続けながらそうヴォルトに聞いてみる。






「…バルバトスはディセンダーが撃退しましたが、後に逃走…。塩水晶の採取には成功、カイルさんとしいなさんは主と比べると遥かに軽傷だったので二人とも今では普通に依頼に参加しています」



「そっか……。良かった、皆無事で…」


「…無事という言葉はもう少し自分の身体を見て言ってください。…後、ジルディアを封印する為の残り二つの材料が分かりました。『羽があって飛び回る実』、これはツリガネトンボ草…『全身から汗を流すパン』、これはウズマキフスベというキノコだそうです。…ですが二つとも既に絶滅しているらしくて…」


「それって…完全に手詰まりじゃ…。じゃあその二つはどうしてそれだ、って分かったの?」



「……それなんですが…」


「……私が描いた風景の中にあったの」


ヴォルトの説明にふと思った事を聞くと、答えたのはヴォルトではなく、カノンノであった。

「…私が描いた風景の中にね、探さなくちゃいけない物が二つあったってジュディスが言ってた。始めは混乱しちゃったよ。なんで私にそんなものが書けたのか…私って、一体何なのかな…って」



「カノンノ……」


「でもね、衛司やメリア…それに皆が頑張ってて…私の描いた絵がその皆の役に立っている。そう考えると、安心もできるんだ」


そう言いながらも、どこか不安げな笑顔を浮かべるカノンノ。それは微かに…此方を心配させないように無理やり笑顔を作っているように見えた。そんな彼女に、僕はただ静かに頭を先程より少し強く撫で始めた。


「っ…衛司……?」


「カノンノ……一人で抱え込まないでね。僕が、メリアが、ヴォルトが…皆が支えたいから」


「ん……そうだね…。ごめん…ありがとう」


僕の言葉に、カノンノは少し俯いた後、顔を上げてそう言って先程とは違った、柔らかな笑顔を見せた。








――――――――――――――



「―――サレ様。御命令されていた物、採取に完了致しました」


「――フフッ、ご苦労」


―――様々な機器類が置かれた研究所のような場
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