第六十六話 二人の先輩ロックマン
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の所に戻るぞ」
「ええ」
ヴァンとエールがそれぞれアルティメットセイバーとZXセイバーでイレギュラーを薙ぎ払いながら採石場を駆け抜けて行った。
一方、残されたアッシュとグレイは地面に座って二人の帰りを待っていた。
二人に言われたことで、少しだけ冷静になれたアッシュとグレイは気まずそうにしているモデルAに振り返った。
「アッシュ…グレイ…オイラ…」
「さっきはごめんね、モデルA…アタシ、どうかしてた。ヴァンの言う通りだわ。アルバートにとってアタシがどうだろうと、アタシはアタシだもの、知らない過去なんてどうでもいい。これからのアタシの物語はアタシが作るんだ」
「僕もごめん、僕が何者かとか、そんなのは関係ない事だったんだ…僕はこの力で…僕を助けてくれたアッシュやみんなのために戦いたい。モデルA…僕達の事は話したくなった時に話してくれれば、それでいいよ」
程無くして採石場全体が震えたかと思えば、しばらくしてヴァンとエールが戻ってきた。
「モデルVは?」
「跡形もなく破壊した…メカニロイドと融合したから回収は出来なかった…頭は冷えたか?」
グレイの問いにヴァンはさらりと答える。
尤もヴァンは依頼に関係なく、モデルVを元から破壊するつもりだったのだ。
口にするつもりはないが、レギオンズはアルバートがいた組織なのだからモデルVを安心して渡せるわけがない。
「そっか……頭なら冷えたわよ…ごめん」
ヴァンの考えなど知らないアッシュは納得すると、先程の件を詫びた。
「僕もごめん」
「ふふ、二人共意外に素直なんだね」
「“意外に”は余計よ」
「…馬鹿にするなよ」
からかわれたと思ったのかアッシュとグレイはむっとなるが、エールからすれば怖くもなく、寧ろ可愛いものである。
「それにしても、ヴァンの幼なじみだっけ?あんたは何でモデルVと戦ってるの?」
「あのねえ、初対面の相手に“あんた”はないでしょ?後、人を指差さない。アタシの名前はエール、この青いライブメタル…モデルXのロックマンよ。こっちの赤いのはモデルZ、これはアタシのじゃなくて大切な人の預かり物なの…ヴァンから聞いたけど、アタシも君達と同じ。わけの分からないうちに戦いに巻き込まれてね、イレギュラーやモデルVとの戦いで大切な人をたくさん失ったの」
自分を指差して尋ねてくるアッシュに溜め息を吐きながらかつての過去を語るエール。
「復讐…か」
「ううん…アタシ達のように苦しむ人を増やしたくないだけ、だから決めたの。運命のゲームを終わらせるためにモデルVを全て破壊しようって、みんなを守るためのロックマンになろうって決めたんだ………お節介かもしれないけど、一人の人としての、ロックマンの先輩
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