暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルな世界で、それでも生きる罪《アマゾン》を背負う
俺の義妹/わたしのおにいちゃん
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たい......

「どうした?千翼、答えられないようなものなのか?」
「ちょっと恭弥!!そんな言い方は」

「...親の、形見みたいな物です」

チヒロお兄ちゃんがいったとき、みんなの空気が暗くなったような気がした。お姉ちゃんや恭弥お兄ちゃんはもちろん、ふだんから笑顔のおかあさんでさえ、笑顔が弱くなっていた。

「......すまない、余計な詮索だったな」
「いえ、もう過去の話です」

チヒロお兄ちゃんがそう言うけど、それでも皆まだ暗い

「俺がいいと言ったらいいんですよ。それに...皆さんが、俺の家族になってくれるんでしょう?」

「千翼君...!!.......フッフフ、そうだったな。千翼君はもう、僕達の家族で此処が帰る場所だ」

お父さんが笑うように言うと、みんなの顔も元の明るさになってく。良かった。やっぱりご飯は笑顔が1番だよね!!

「みんなごはんたべよっ!せっかくお母さんが作ってくれたんだから、冷めちゃうよ」

「ははっ、そうだななのは。食べよう」
「もう、恭弥ったら調子がいいんだから」

その日の朝ごはんは、少しのざわざわがあったけど、いつも通りに続いて行った。ずっと、こんな日が続くといいなぁ。


























◆◇◆◇◆


耳を澄ますとピッピッっと無機質な音が聴こえる。
僅かな温もりは、ベッドと布団によるものだろうか。状況を確認しようとして、下半身に重みを感じる。目を向けるとなのはが俺の眠っていたベッドに顔を伏せて寝ている。なぜ、こうなったのだろうか。............あぁ、そうだ、確か俺はなのはと一緒に出かけて...それから───────
───────────────────────────────────────────────────

時は遡り、午後1時頃。

「ゆっくりしてると置いてくよー!!」
「お兄ちゃんまって〜!!」

現在、俺は士郎さんたっての願いでなのはと一緒に出かけていた。本当であれば、何時ものように一人で行く予定だったのだが、

『午後に出かけるのかい?丁度いい、なのはも連れて行ってやってくれないか?今日は僕らは翠屋に行かないとだし、恭弥や美由希も学校がある。かといってなのは一人お留守番って言うのも可哀想だろ?』

そう言って、なのはの事を押し付けてきた。今でこそインジェクターとレジスターで押さえ込んでいるが、何時、なのはを襲うか分からない。目を輝かせてるなのはには悪いが断ろうとしたが、その時なのはが、

『やだぁ!!お兄ちゃんといっしょにいくの!!一人はいやなの!!』
『こ〜ら!!千翼君!!女の子を泣かせちゃダメでしょ!!』

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