第42話 =決断=
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「…はぁ…はぁ…」
息を必要としないこの世界で俺はなんども肩で息をしていた。別にモンスターから逃げていたわけでもなく…いや、逃げているのかもしれない…自分の命よりか大切な仲間から。
今の時間はすでに夜と言われる時間帯だ。だが、月が街灯のようにダンジョンを照らしているので真っ暗で見えない、というわけではない。
「……っ!?」
長年…たった2年だけどその2年間最前線にもぐり続けて鍛えられた感が勝手に体を動かしていて、その場から俺は跳んで前へと行っていた。すぐさま俺のいたところを見るとそこには数人のプレイヤーがいた。しかもカーソルの色はオレンジ色。しかも数が1つ2つではなく結構いる…オレンジギルドか…名前は知らないけど。
「双大剣士様がこんな夜遅くに何してんだぁ?」
双大剣士…俺のことだろう…最近の2つ名になりつつある。…いや、ボス戦では50層越えた辺りからKoBやら聖竜連合やらが張り切りすぎているので俺はそんな目立ったことはしていない。そのおかげか「破壊神」なんていうめちゃくちゃ恥ずかしいのは皆の頭から消え去っていた…そう思いたい。
で、73、74と少数撃破してしまったためどこからか俺のユニークスキルが漏れてこうなった。でも、キリトのには感謝だ…そんなに騒がれずにすんだんだから。
「……答える義理はないだろ」
「なら、すべてのものをここに置いていくかここで死ぬか…選べ」
「あんたらから逃げ切る…って選択肢は?」
まるで「ない」と言わんばかりに全員が武器を構えこちらに襲い掛かってきた。恐らくこのプレイヤーたちはこの48層を狩場としている盗賊なのだろう…結構前に牢獄送りにしたオレンジギルドと武器構成が似ていた。片手剣が5人、槍が1人、メイサーが1人、斧使いが1人か…速さじゃ向こうのほうが早いかもしれないけど。
「…おっと…」
こんなものボス戦に比べたら怖くもなんともない…そう思いながらアラウンドステップを発動し攻撃を避ける。全体的にレベルが高いのか俺の戦闘時回復スキルでも全快までいかなかった。
「……旋桜花」
主に下っ端だろうか…飛び込んできたのを剣を振り回して阻止しながら横に2、3度斬る。盗賊を気取ってるおかげか全員布装備だ。そのおかげでその飛び込んできた下っ端のHPバーは一気に黄色まで陥り、死ぬ恐怖でか黄色まで陥っている者は悲鳴を上げていた。
「逃げたほうがいいんじゃないか?」
「ふん…いい獲物を目の前にして誰が逃げるかよ…いけ、お前等!!」
そうリーダー的な人物が言うといわゆる幹部的な2人が俺の前に現れる。
「俺が一人だからって…油断しないほうがいいよ」
ここらで秘奥義を食らわせておけばひるんで全員逃げるだろう…下っ端はともかくこの3人は防御
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