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ヘタリア大帝国
TURN41 雨と盾その八
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 第二ラウンドだった。太平洋軍は既にエイリス軍の陣に深く入り込んでいた。その状態の中で東郷は命じた。
「よし、このままだ」
「小魚を放ちですね」
「そのうえで」
「そうだ。そうしてだ」
 日本と秋山に対して話す。
「この戦場での決着をつけよう」
「エイリス軍は既に雨と盾を失くしています」
 秋山は東郷にこのことを話した。
「それならばですね」
「ああ、正面からの全力での斬り合いだ」
 それが第二ラウンドだというのだ。こう秋山に言うのである。
「斬り勝つ、いいな」
「エイリスの騎士達に対して」
「武士と騎士の対決か。面白いな」
 東郷もこのことに面白みを見出して言う。
「それなら正面から受けて立つだけだ」
「そしてそのうえで」
「勝たせてもらう。日本刀の切れ味を見せてやろう」
「それでは」
「総員再び攻撃に入る」
 東郷は秋山に告げた。
「いいな」
「了解です。それでは」
 こうしてだった。両軍は鶴と魚のままで正面から斬り合った。日本とイギリスもそれぞれの艦隊を率いて直接ぶつかる。
 その中でだ。イギリスは楽しげな顔で日本に対して言うのだった。
「おい、随分と強いな!」
「イギリスさんですか」
「御前と剣を交えるのはこれではじめてだがな」
「はい、そうですね」
「しかしな。それでもな」
 イギリスは不適な笑みで日本に言う。
「勝つのは俺だ」
「イギリスさんですか」
「ああ、勝たせてもらうからな」
 こう言うのだった。
「そうさせてもらうからな」
「では私もです」
 日本もだ。毅然としてモニターにいるイギリスに告げる。
「勝たせてもらいます」
「じゃあ勝つのはどちらか」
「ここで決めましょう」
 こう話してだった。彼等も正面から戦うのだった。そして。
 太平洋軍とエイリス軍は正面から全力で斬り合った。両軍共。
 そのダメージは馬鹿にならなかった。東郷の下にも次々と報告が来る。
「シュモクザメが中破です!」
「マンタ大破!」
「駆逐艦の損害も増えています!」
「全軍の損害が二割に達しました!」
「そうか。しかしだ」
 損害は多い。だがそれでもだと言う東郷だった。
「まだだ」
「まだですね」
「戦いますか」
「ここで退いたら敗北だ」
 日本自体がだ。そうなるというのだ。
「だからな。今はな」
「はい、それでもですね」
「戦いますね」
「多少の損害は気にするな」
 長門の傍もビームが通る。だがそれでもだった。
 東郷は怯まずにだ。こう言うのだった。
「このまま攻めろ。いいな」
「はい、それでは」
「今は」
「全軍攻撃を続けろ」
 無論長門もだ。そうしろというのだ。
 彼等はビームを放つ。そのうえで。 
 敵艦を沈める。その後ろで巡洋艦
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