TURN41 雨と盾その七
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「それで何故だ」
「わかりません。しかしです」
「魚雷は確かに来ています」
普通の魚雷とは比較にならない速度で迫ってくる。しかも至近距離からだ。
その魚雷達を見てだ。部下の一人が青ざめた声で言った。
「閣下、このままでは」
「避けられないか」
「どうされますか、ここは」
「止むを得ない」
まずはこう答えたロレンスだった。
そのうえでだ。こう部下達に命じた。
「総員衝撃に備えよ」
「はい、それでは」
「今から」
こうしてだった。彼等は。
酸素魚雷による衝撃に身構えた。最早避けられるものではなく寝るソンの判断は正しいものだった。そうして。
魚雷は嫌になるまで、エイリス軍にとってはそれ程までに見事に命中した。そしてだった。
エイリス軍の艦艇は撃破され航行不能になる。ネルソンは指揮官の席でその衝撃に耐えてからすぐに周りに問うた。
「被害状況は!?」
「はい、バリア艦が大破です!」
「巡洋艦アガメムノン中破航行不能です!」
「駆逐艦ホメロス撃沈です!」
「このヴィクトリーも主砲破損、攻撃不能です」
「くっ、セイレーンか」
ここでだ。ネルソンは攻撃をしてきた者が誰なのか察した。
「噂に聞くあの魔女が。太平洋戦線に来ていたが」
「その様ですね。それでなのですか」
「今我々を攻撃した」
「そういうことですか」
「そうだ。してやられた」
ネルソンは苦々しい顔で述べた。
「伏兵か。しかし見事だ」
「おいネルソンさん大丈夫か!?」
イギリスがヴィクトリーのモニターに出て来た。焦った顔をしている。
「生きてるか!?どうなんだ!?」
「はい、私は無事です」
ネルソンはイギリスにすぐに答えた。
「しかしそれでもです」
「ヴィクトリーがか」
「はい、主砲をやられました」
このことを打。イギリスに話すのだった。
「攻撃不能の状態です」
「他の船もやられてるな」
「申し訳ありません」
「謝る必要はないさ。とにかくその状況だとな」
それならばだというのだ。
「退いてくれ。後は俺に任せてくれ」
「祖国殿がこの戦場を」
「引き受ける。あんたはインドカレーまで退いてくれ」
「あの星域までですか」
「あそこには修理工場もある。艦隊全体の修理がスムーズにできる」
「それ故に」
「今はダメージを回復させることを考えてくれ。じゃあな」
イギリス矢次早という感じでネルソンに述べていく。
「ここは俺に任せてくれよ」
「わかりました。それでは」
「さて、こっちにも来たな」
太平洋軍がその酸素魚雷を放ってきた。それはだった。
無数の矢となってエイリス軍に襲い掛かってきていた。イギリスはそれを見てこう言ったのである、
「全艦回避運動だ」
「はい、そうしましょう」
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