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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
いかにしてあたしは、どう生きるか。
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物の名前からして
「森 長可…?」
「そう、森くんだよ。」
「!?」
振り向けば香子と知らない人が。
おそらく高校生くらいの、髪を肩の辺りで切り揃えた綺麗な女性だ。
「助けてもらって…あ、ありがとうございます…えーと」
「近野のどか。森くんのマスターです。」
彼のマスターは近野のどかと名乗った。
サーヴァントとは対照的に大人しく、落ち着き払ったような話し方だ。
「それじゃあ森くん。適当に殺して回ったら帰ってきてね。」
「おうよマスター!別にこいつら、全部殺しちまってもかまわねぇんだろ?」
「うん。それは森くんの判断に任せる。」
そういい、近野さんは私達についてきてと言ってどこかへ連れていく。
「この辺はグールが多いから、あまり通らないように警告の看板は先輩がしたはずなんだけどな…。」
「先輩…?」
「あ、はい。先輩がいるんですけど、私と同じでサーヴァントを持ってて二人で人命救助をしてるんです。」
そして、今向かっているところがその人命救助で助かった人達が住む集落なのだという。
「ほら、着きましたよ。」
前方には高いものの粗末な出来の壁。
そこにある小さな扉を開け、あたしと香子はその集落へと招かれた。
招かれたのだが
「近野さん!引っ張って!!」
「お、お願いします!もう少し優しく!!優しくです!!」
横幅があまりにせまく、あたしと近野さんは難なく通れそうだったのだが香子の胸が大きく、扉に引っ掛かってしまうという事態が発生。
「石鹸とか使います?こう、ヌルッて感じで抜けられるんじゃないかと!」
「私は指輪じゃないんですよ!!」
「早くしないとあたしが通れないの!!石鹸でも油でもいいから何でもお願いします!!!」
「葵様!?」
その後、集落の人達をも巻き込む大救出劇が始まり結局壁の一部を取り去る形でなんとかなった。
その後、この集落にはある教訓が出来た。
『胸が大きい人やサーヴァントの為、出入り口は大きくしておこう。』
と。
?
「おっぱいの大きいサーヴァントがつっかえちゃったって聞いたけどほんと?」
「あ、先輩おかえりなさい。」
集落に招かれ少しすると、ヘシアン・ロボにまたがりさっそうと帰ってきたとあるマスターがあたし達を尋ねてきた。
「紹介します。この集落の長、そして私の先輩の田所 浩美先輩です。」
「たどちゃんでいいよ。よろしくぅ!」
と、軽いノリの女性。
自称田所さんの後輩である近野さんはおしとやかな印象を受けるが、対照的に田所さんはボーイッシュで活発な、それでいてしっかりとした大人の魅力を感じさせた。
いわゆるかっこいいタイプの女性だ。
そして、
「葵様。」
「うん。分かるよ。」
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