第百三十九話 軍師の読みその一
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第百三十九話 軍師の読み
日本は江戸からグアムの方に移動要塞の蓬莱を向けて動かしていた、そうしてアメリカとの決戦に挑む中で。
星の者達での軍議の中で芥川は仲間達に話した。
「アメリカはどんどん攻めてくるで」
「あの連中はそやな」
中里は芥川の今の言葉にすぐに答えた。
「もう待つとかせんでな」
「その数と装備でな」
「どんどん来るな」
「向こうの装備の質と物量、獣の質量はダントツや」
「兵の数は中国や中南米とアフリカの連合に負けてもな」
そして地下世界にもだ。
「それでもやな」
「そや、総合力で言うたらな」
「アメリカが最強やな」
「何といってもな、それでな」
「自分達がそのことを一番よおわかってるからやな」
「もうな」
それこそとだ、芥川は中里にさらに話した。
「その要素を使ってな」
「どんどん来るな」
「そや、待ったりせずにな」
「自分達から仕掛けてくるな」
「しかも連中もアホやない」
このこともだ、芥川は話した。
「充分過ぎる程にや」
「そのこともあるな」
「ちゃんと頭使ってな」
「そのうえで攻めてくるな」
「そや、それでや」
芥川はさらに話した。
「どうして来るか」
「戦の時にな」
「具体的にはどうして攻めてくるか」
「それが問題やな」
「これまで僕等は数の劣勢を策で補ってきた」
「そうして勝ってきたな」
「向こうもそれ見てる、そして」
ここでだ、芥川は。
綾乃を見た、そうしてさらに語った。
「日本の最大の戦力もわかってる筈や」
「綾乃ちゃんか」
「綾乃ちゃん自身も強いが」
「八岐大蛇やな」
「綾乃ちゃんの神具の大蛇の力は絶大や」
あらゆる神具の中でもというのだ。
「それで綾乃ちゃんは棟梁であるだけやなくてな」
「戦力としても凄いな」
「僕等星のモンは一人一人が戦略兵器みたいなもんやが」
それでもというのだ。
「その中でもな」
「綾乃ちゃんは絶対的な力があるな」
「そや、神星の中でも三極星は特に強い」
とりわけというのだ。
「実際にこれまでの二つの戦で綾乃ちゃんは一騎打ち、軍勢同士の戦で一番の働きをしてくれたな」
「ダントツでな」
「それでや、アメリカもや」
「それを見てるな」
「しかも綾乃ちゃんは日本の棟梁や」
「尚且つです」
ここで太宰も言ってきた。
「日本の棟梁はお一人です」
「それやな」
「はい、南洋と中国とアメリカは棟梁はお二人です」
この三つの勢力はそうなっているというのだ。
「ですからお一人が倒れても」
「もう一人が生き残ってたらええ」
「ですが日本では」
「綾乃ちゃんがやられたらな」
「それで終わりです」
敗北が確定するというのだ
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